勉強に集中するためにはまず学習環境の見直しを

保護者

どうやったら子どもが勉強をする気になるのかしら。

保護者

あら、息子さんたち勉強しないの?

保護者

そうなんです。最近成績も下がっているし、もうちょっと勉強してもらいたいんですけど。

教室長

勉強をする気になれない大きな原因は、「環境」です。

保護者

環境? 机の上が片付いているとか、そういうことですか?

教室長

そうですね。中国の古い言葉に「明窓浄机」(めいそうじょうき)という言葉があります。明るい窓があって、きちんと整理された清潔な机があると、勉強や仕事の成果が上がるという教えです。この言葉を考えた欧陽脩(おうようしゅう)という人は歴史や文学の方面で優れた作品を遺したということですが、やはり勉強をしようと思った時に、勉強するスペースがなかったり、すぐ手の届くところに気になるものがあったりすると、なかなか勉強をする気になれませんからね。

保護者

確かにそうですね。勉強をしようと思ったのに、ついついマンガを読んじゃったりとかね。

教室長

自分の部屋だとベッドもあるし、自分の趣味のものとかも置いてあります。そういうものがある空間で勉強に集中するのは、かなりのやる気が必要なんですよ。だから、勉強をする場所と趣味のものをしまっておく場所を離すなど、余計なものを目に入れないようにすることが重要です。さらに、最近のお子さんはスマホを持っていることも多いので、手元に置いておかないようにするなどの工夫も必要ですね。

保護者

確かに、勉強をしているのかと思ったら友だちと連絡を取っていたり、ゲームをしていたりすることがあります。

教室長

スマホは本来、電子辞書を入れられたり、すぐにネットで検索できたり勉強にも役立つ便利な道具です。しかし、中学生くらいのお子さんが持っていると集中力を欠く原因にもなるので、勉強中はほかの部屋に置いておくといいですね。

保護者

気が散るようなものは遠ざけておくことが大事なんですね。ほかにもあるんですか?

教室長

目に入るものだけでなく、音も注意するべき「環境」ですね。勉強したいのに、リビングからテレビの音が聞こえてくるとか。そういった音をできるだけ減らすことも大切です。そういう意味では、「音楽を聴きながら学習をする」というのもいいですね。

保護者

え、集中力が切れてしまったりしませんか?

教室長

歌に集中してしまうようではいけませんが、ほかの音をシャットアウトするという意味では有効です。日本語以外の曲を選曲するなど、歌のほうに集中しない工夫をしてみるのもいいと思います。

やる気をつくるテクニック

保護者

勉強に環境が必要なのはよくわかりました。でも、そもそも机に向かうまでに時間がかかるっていうか…集中力以前の問題なんですよね。

教室長

では、まずは机に向かわない勉強からスタートしましょう。

保護者

どういうことですか?

教室長

たとえば、赤シートで答えの消える暗記ブック。これなら、机に向かう必要はありませんよね。リビングに1冊置いておき、テレビを見る合間にちょっと開いてみるとか。のんびりできる時間に、スマホの代わりに歴史マンガを読んでみるとか。あまりハードルの高くないところからとりかかる習慣をつけるんです。

保護者

なるほど。それなら少し積極的になれるかもしれませんね。

教室長

自発的に勉強に取り組むようになるには、「わかった」「できるようになった」という成功体験と、「こうなりたい」という心から思えるような目標が必要です。ですが、まだ中学生くらいの年齢では「目標を持って勉強しなさい」というのはとても難しいことですから、精神的なハードルの低いところから学びの機会を作り、少しずつでも小さな成功体験を積むことが必要だと思います。

 

 

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保護者

やっぱり「勉強しなさい!」って言うのはよくないんですか?

教室長

そうですね。特に中学生くらいになると、強く言われたことに対して反発したくなってしまうものですから、あまり言わないほうがよいですね。

保護者

でも、それだと永遠に勉強しない気がするんですけど。

教室長

アプローチを変えればいいんですよ。「今日の予定は?」とお子さんの予定を確認するようにして、「協力するからがんばって」という姿勢を見せるようにすると、反発せずに勉強しやすくなります。

保護者

そっか、大人が決めてしまうんじゃなくて、子ども自身が決めるようにすればいいんですね。

教室長

中学生はまだ自分で目標を立てられない子もいますから、わかりやすい目標を作ってあげるんです。たとえば、学校の定期テストの点数が何点上がったら、本人がほしがっているもの、ただし勉強に関連するものを買ってあげるとか、休日に本人が楽しみにしているところに出かけるとか、そんな約束をするのです。

保護者

そんないいことがあるなら、がんばって勉強できそうね。

教室長

こういうのを「外発的動機づけ」と言うんですが、自分の中でうまく動機を見つけられない時には、なにか別のところに原動力を作ればいいんですよ。勉強以外のことにも応用できます。「勉強しなければならない」から「勉強するといいことがある」に変えていけると成功体験が増え、自発的に勉強できるようになっていきます。

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