ICT教育のメリットは?中学校におけるICT教育事情まとめ

近年、ICT教育は世界的に推進されています。日本国内でも総務省や文部科学省がICT教育推進事業を行い、「教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に関するガイドライン」の策定を行うなど、ICT教育への注目が高まっています(※1)。ICT教育とはどのようなものなのでしょうか。今回は日本の中学校におけるICT教育事情についてご紹介します。

ICT教育って何だろう?

京子さん、最近新聞やテレビでよく見かける「ICT教育」ってどういう意味なんですか?教育に関係することだということはなんとなくわかるんですが、「ICT」っていう言葉の意味がよくわからなくて…。

ICTはInformation and Communication Technologyの略だったはずよ。そうですよね、マスター?

さすが京子さん、そのとおりですね。ICT教育とは、情報通信技術を活用した教育、こうした技術を駆使した教育のことです。具体的には、パソコンやタブレットなどの使い方を習ったり、パソコンやタブレット、電子黒板などを使ったりすることを指しますね。同じ情報であっても、従来の教科書とは違った伝わり方、つまりコミュニケーションの仕方が可能になるというわけです。

ICT教育はいつごろから注目され始めたんでしょうか。

日本では2010年ごろから本格化し始めましたね。2010年度は総務省が「フューチャースクール推進事業」を実施した年です。「フューチャースクール推進事業」とは、教育分野におけるICT活用の推進のため、児童や生徒に1人1台のタブレット端末などを配備して、情報通信技術面の実証研究を行った事業です。またこの年に、文部科学省も学習指導要領に対応した「教育の情報化に関する手引」を作成してICTの活用について明記しているんですよ。

 

ICT教育は教育現場をどう変える?

ICT教育にはどんなメリットがあるんですか?

一番は授業がわかりやすくなることじゃないかしら。

そうですね。映像や音声を利用できるほか、タッチパネルを利用すれば、たとえば理科で習う「物質」のモデルを動かしたり拡大したりできるので、授業で扱える表現の幅が広がり、理解も深まることでしょう。数学であれば、立体図形を動かすことで視覚的な理解を深めるといった活用方法が考えられますね。また英語では自分の発音を録音して聞き直し、繰り返し練習できるといった活用方法が考えられます。

授業が楽しくなりそうですね!

授業が楽しめるようになって学習意欲が高まるということもICT教育のメリットの1つですね。

ほかにICT教育のメリットはありますか?

教員にとってのメリットとしては、授業準備の時間短縮が挙げられますね。たとえば電子黒板に教材を映し出せるようになるので、板書する時間が短縮できますよ。

ICT教育が広がることで、教育現場は大きく変化しそうね。

ノートや教科書の代わりにタブレット端末、黒板の代わりに電子黒板が使われる時代になるかもしれませんね。教員が黒板に板書することがなくなって、あらかじめ準備しておいた電子教科書などの教材を電子黒板に映し出して、手書きのメモを加えるかたちをとるようになるかもしれません。一方、生徒は紙のノートや教科書を使わずに、教員が電子黒板上に映し出しているものと同じ教材をタブレットで見ながら学習するようになるかもしれませんよ。タブレット上で解いた問題は電子黒板に映し出されて教室内で共有できます。

すごい時代が到来しそうですね!

また学習の双方向化が進むということも言われています。教員が一方通行的に授業をするだけでなく、生徒がプレゼンテーションソフトを使ってプレゼンテーションをしたり、生徒同士でディスカッションしたりといった具合ですね。

授業をただ聞くのではなくて主体的に勉強できれば、学習内容もしっかり身につきそうですね。

2020年には法律や制度面での壁を克服して、デジタル教科書が解禁する(※2)と言われていますから、それほど遠い未来のことではないかもしれませんね。

 

ICT教育の事例

ICT教育に興味がわいてきました!実際の中学校で実践された事例もあれば聞いてみたいです。

理科の授業ではICTがよく活用される傾向にありますね。たとえばイオンと化学電池の授業は、これまで目に見えないイオンの動きを想像したりイラストで見たりしながら理解することしかできなかったかと思います。そこにICTを導入することによって、アニメーション動画を見ながら理解を深められるようになったという例がありますね。生徒さんたちは動画を見るだけでなく、動画の内容について班で話し合い、電子黒板に書き込みながらプレゼンテーションしたそうですよ。

ICTの「C」はコミュニケーションだったわよね。まさにその実現と言えそうね!

ほかの教科ではどうですか?

数学では関数の授業で事例がありますよ。1次関数の授業で、座標平面上の2点を選ぶと簡単にグラフが作成できるソフトを活用し、タブレット端末を使って傾きや切片のクイズを出し合うペア学習をしたそうです。

数学がニガテというお子さんも楽しんで学習できそうですね!

ほかにも英語の授業では、テレビ会議システムを使って海外にいる人と英語で会話したという例がありますね。

おもしろそう!子どもたちがうらやましくなってきてしまいました。

もっともっとICT教育が広がるといいですね。

参考URL
(※1) http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu05_02000032.html
総務省|「教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に関するガイドライン(手引書)2013(小学校版及び中学校・特別支援学校版)」の公表

(※2)http://benesse.jp/kyouiku/201506/20150623-5.html
2020年度にも公式導入!? デジタル教科書で教育はどう変わる?|ベネッセ教育情報サイト

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