高校受験の制度変更のポイントはココ!

保護者

高校入試の制度が変わると聞いたんですが、いつから、どのように変わるんですか?

教室長

都立高校では2016(平成28)年度から新制度での入試が始まりました。その翌年の2017(平成29)年度からの新制度の実施をする府県も多いようですね。入試には大きく分けて一般入試と推薦入試がありますが、大きく変わるのは公立校の一般入試で活用力が重視される傾向にあります。

保護者

活用力ですか?

教室長

はい。文部科学省の提起では、「知識・技能等を実社会や実生活のさまざまな場面に活用する力や、様々な課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力」とされています。つまり、知識を生かして実生活で応用したり、実践したりする力を問う問題が多くなります。具体的には、記述式の問題です。重要事項を覚えるだけでなく、自分で考える力や論理を組み立てる力などを意識して伸ばすことが大事ですよ。

 

 

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都立高校、埼玉、愛知…都道府県別の制度や出題の特徴とは?

保護者

都道府県ごとに制度や出題傾向は異なるのでしょうか?

教室長

はい。それぞれで違います。たとえば都立高校でいうと、学力検査は国語で250字程度の記述問題、英語は600字程度の長文読解、社会・理科では資料や表の読み取りで記述させる問題が多く出題されています。特に都立高校トップ校(日比谷、西、国立など)の難度は全国屈指で、かなりの学力が必要になりますね。また、制度の面で4つの変更があります。①原則として全学校で受験科目が5教科に統一されます。②学力検査と内申点の評価比率が原則として7対3に統一されます。③内申点で、実技4教科の評定が2倍になります。④学力検査でマークシートが導入されます。

保護者

内申書で実技が2倍になるというのは大きな変更ですね。

教室長

そうですね。音楽、美術、保健体育、技術・家庭の勉強もがんばりたいところですね。

保護者

他の県ではどうですか?

教室長

主要なところでいうと、埼玉県ではこれまで社会と理科の試験時間が40分でしたが、50分に拡大されます。問題量そのものは変わりません。

保護者

どうして試験時間だけが長くなるのかしら?

教室長

応用力を試す問題にしっかり取り組ませて、適切に学力を測るためです。「これは難しそうだ」と思うと、問題を解く前にあきらめてしまうお子さんもいますからね。同じ理由で数学と英語の学力検査では、難問が減り基礎的な力を問う問題の比率が増えます。

保護者

なるほど。

教室長

神奈川県での大きな変更点は、学力検査の選択問題にマークシートが導入されること。そして、英作文を書かせる問題も最近出題されることが多くなっています。また、一部の学校で内申点・入試・面接の評価比率が変更になります。
愛知県や大阪府、京都府では、これまで活用力を問う問題は比較的少なかったのですが、これからは全教科で記述式問題が増えるなど、活用力を問う問題が増えていきます。

保護者

受験する都道府県ごと、学校ごとで入試のやり方もさまざまなんですね。受験する前にしっかり調べなくては。

教室長

そのとおりです。私が今お話しした内容は、2016年度における情報です。これから各都道府県とも随時、情報が更新されていくはずですから、最新の情報を入手するようにしてくださいね。

■参照サイト
高校合格実績|進研ゼミプラス中学講座|ベネッセコーポレーション
http://chu.benesse.co.jp/jisseki/

高等学校教育部会(第16回) 議事録:文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/047/gijiroku/1352325.htm

高校の入試制度を知りたい!!進学研究会 高校受験生のための高校情報ステーション
https://www.school-data.com/examinfo/exam_info01_03.php