ニュース

子どもの学力は親の学歴よりも、親の接し方で変わる

子どもの学力は親の学歴よりも、親の接し方で変わる
保護者の学歴がお子さんの学力に影響するのではと不安に思った経験はありますか?まったく相関がないわけではありませんが、お子さんにとって本当に大切なことは保護者の学歴ではありません。保護者とお子さんの関係性が重要ということを裏付ける調査結果もあるのです。

親の学歴と子どもの学力との相関関係

ねえ、保護者の学歴がお子さんの学力に影響するって話を聞いたことがあるかしら?

ええ、聞いたことがあります。確かに、医者のお子さんが医者になったり、保護者が卒業した偏差値の高い学校にお子さんも通ったりというケースは多いですよね。

お子さんの学力と、保護者の学歴や年収、居住地などとの相関性を示す調査結果もあると聞いたわ。

そうですね。たとえば「大卒住民が多い地域ほど、小学校5年生の算数学力が高い傾向にある(※1)」というデータも存在するようですよ。

そうなんですね。でも、保護者の学歴は変えられないわ。うちの子は大丈夫かしら。

まあまあ、美香さん。保護者の学歴とお子さんの学力との相関関係は確かに否定できない部分もあるけれど、それですべてが決まるわけではないのよ。本当に大事なのは、お子さんの進路や勉強する姿勢に対する保護者の考え方ではないかしら?

私もそう思いますよ。お子さんの学力を左右する要因として、環境や保護者の接し方といった要素がやはりお子さんの学力に大きくかかわってくるのではないでしょうか。たとえば、本が好きな保護者であれば本が身近にある環境でお子さんが育ちます。また、調べることや多くのことに興味を持てる保護者であれば、お子さんにも探求することや勉強することのおもしろさを伝えてあげられるかもしれません。学習意欲を育てる接し方を心がけるなど、保護者の工夫でお子さんが勉強しやすい環境をつくることができます。 

勉強ぎらいの親がついやってしまいがちな、わが子への態度

学習意欲を育てる接し方や勉強しやすい環境づくり、うちはできているかしら。

私も不安だわ。

マスター、具体的にはどのようなことを心がければよいでしょうか?

では、お子さんを勉強ぎらいにしてしまいやすい保護者のパターンをみてみましょう。まず、お子さんの勉強に協力的でないということが挙げられます。たとえば、お子さんが勉強している横でテレビを見る、テスト前なのに家族の予定を入れる、食事の時間がまちまちで勉強のスケジュールが立てにくいという状況になっていませんか?また、お子さんの成績や進路に無関心なのもよくありません。テストの点数だけ聞いて会話を終わらせる、宿題や提出物をやったかなどのチェックをしない、学校の話をお子さんに聞かないなど、コミュニケーション不足も学習意欲を下げる原因になってしまうかもしれません。

なるほど。

それだけではありません。お子さんから質問されたとき「学校や塾の先生に聞きなさい」と切り捨ててしまったり、志望校選びをお子さんにまかせきりにしてしまったりするのも避けたほうがよいでしょう。

そうね。話を聞く姿勢を見せることも大切なことだわ。

そして、「勉強なんかできなくても生きていける」、「行ける高校へ行けばいい」、「学校の勉強なんて、社会に出たら役に立たない」といった投げやりな発言には注意が必要です。お子さんの勉強への気持ちをそいでしまうおそれがあります。

それでは、保護者としてはどんな心構えでいればよいのでしょうか。

大切なのは、お子さんの適性を見極め、気持ちに寄り添いながら、学び方や学ぶ楽しさを知ってもらうことだと思いますよ。 

【関連記事】:お子さんの勉強に、
親はどのように関わるべき?

お子さんが自然と勉強したくなる「親のサポート」

私たち保護者は、子どもたちにどんなサポートをしていけばよいでしょうか。

神戸大学の西村和雄特命教授と同志社大学の八木匡教授らが行った「子育ての方法が、お子さんにどのような影響を与えるか」という調査があります(※2)。これによると、<放任型><虐待型>の保護者に育てられたお子さんは、将来の成功度や幸福度が低くなってしまいます。逆に、<支援型>の保護者に育てられたお子さんは、高学歴、高所得で、長生きできるなど、将来の成功度や幸福度が高くなるという結果になりました。

放任型は、お子さんに対して無関心、虐待型は、お子さんを傷つけるような保護者ということですよね。では、支援型というのはどのような保護者なんですか?

支援型とは、お子さんを信頼し、自主性を重んじる保護者のことを指します。お子さんとの時間を大切にし、いろんな経験をさせたり、困ったときには手を差し伸べたりする存在です。支援型の保護者がしていることの具体的な例として、親子で将来について話し合う、お子さんの興味関心に合わせて家に本などをそろえる、質問や相談をしやすい雰囲気をつくる、一緒に考えて答えを探すなどのことが挙げられます。そうやって、自然とお子さんの気持ちが勉強に向くようにしているんですね。

参考になりました。私たちも支援型の保護者になれるようにがんばります!  

■参考サイト
(※1)子の学力は親の経済力より、親の学歴が影響 | 舞田敏彦のデータで読み解くDUALな疑問 | 日経DUAL
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=9299&page=3
(※2)子育ての方法は将来こどもにどのような影響を及ぼす? | 国立大学法人 神戸大学 (Kobe University)
http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/research/2016_05_30_01.html