なぜ英語のリスニングは難しいのか

保護者

英語のリスニングって、どうすればできるようになるのかしら?

保護者

リスニングって難しいわよね。

保護者

そうなの。ウチの子もいろいろ教材は試してみたんだけど、なかなか伸びなくて。なんでかしら?

教室長

日本人が英語を聞き取れないのは、さまざまな説がありますが、日本語の周波数と英語の周波数が違うという説もあります。英語の周波数は日本語よりもずっと高周波数であるために、日本人にはそもそも聞き取りにくいのです(※)。

保護者

じゃあ、高い周波数の音を聞けばいいということでしょうか。高い周波数のものにはどんなものがあるのか教えてください。

教室長

幼少期なら広い周波数の音が聞けるクラシック鑑賞が有効といいます。しかし英語のリスニングの実力を上げるためには少々回り道かもしれませんね。実際に英語の音声をたくさん聞いて、英語の周波数を言葉として認識できる能力をトレーニングすることが大切です。

大事な部分だけすばやくメモをとる練習をしよう!

教室長

中学生の英語リスニングで得点力を上げるということだけに注目すると、大事なポイントをしっかりとつかみ、すかさずメモをとる練習をするとよいでしょう。

保護者

大事な部分ですか?

教室長

英語は、一文の中にリズムや強弱があるんですよ。英語では、特に伝えたい重要な部分を強く読むので、日本語にはないリズムができます。ですから、まずは強く読まれている部分を聞き取り、すばやく単語レベルでメモをとるのです。

保護者

なるほど。単語を聞き取るということならわかりやすいかも!

教室長

日本語で電話を受けるときも、きちんとメモをとっておかないと、あとで「田中さんからの電話だったか、鈴木さんからの電話だったか」、記憶があいまいになってしまうことがあります。だからこそ、どなたからの電話で、どんな用件だったかメモに残すわけですが、聞いたことを全文メモにとったりはしませんよね。その、「メモをとるべき部分」だけでいいのです。

保護者

たしかに、言われてみればそうですよね。

教室長

もうひとつ、リスニング問題で重要なのが「いつ(when)」「どこで(where)」「だれが(who)」の3Wです。特に、ある程度の長文を聞いて設問に答えるような問題では、これらの3Wを問う問題が多いので、反応できるようになっておくと、リスニングの成績が伸びていきます。

保護者

なるほどね。全部を聞こうとするんじゃなくて、重要な部分だけを聞き取り、会話の流れを理解するところから始めればいいってことですね。

教室長

おっしゃるとおりですね。あとは、並行して語彙力をつけていくことも大切です。単語の意味がわからなければ、聞き取れなかった部分を推測するのも難しいですからね。英語に限ったことではなく、人間は知っている単語は聞き取れますが、知らない単語を聞き取ることは非常に困難です。

 

 

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子ども向け番組や洋画なども活用してみよう

保護者

そうは言っても、英語のリスニングと聞くと、ちょっと身構えてしまうわね。

教室長

だからこそ、耳から入れる英語に親しんでおくことが大切です。聞くだけでなく、自分でも同じように発音してみるのがいいですね。英語圏の子ども向け番組などがいい勉強になります。

保護者

海外の子どもが見る番組、ということですか?

教室長

そうです。日本語の教育番組も、小さなお子さんに単語やあいさつなどを教えるでしょう?まさにそれと同じことで、大人が発音して、それをお子さんが真似るといったことができますから、英語圏の教育番組を見ることは、正しい発音と易しい英単語の学習に最適です。英語のアニメや童話なども、単語が易しいのでリスニングの練習にはちょうどいいですね。

保護者

英語の歌などはどうかしら?

教室長

歌は覚えやすいので、歌詞を見ながら歌ってみるのはいいです。ただ、英語の歌は前後をつなげて読んだり、一部省略されたりと、なかなか文法どおりにはいかないので、洋楽は意外とハードルが高いんですよ。

保護者

そうなのね。じゃあ、映画はどうかしら?

教室長

洋画や、英語の朗読CDなどはいいですね。ストーリーがあるので、フレーズも聞き取りやすいです。ただし、映画の字幕は字数の制限や文化の違いから、かなり意訳されている部分もあるので、「正解」はわかりにくいかもしれません。朗読CD付きの童話などは、英文を目で追うこともできるので、わかりやすいと思います。

保護者

ストーリーがあれば、楽しく勉強できそうね。

教室長

あとは、教科書もおすすめです。教科書ガイドなどといっしょに、CDやパソコンで音声が再生されるソフトなども販売されていることが多いですから、何度も聞いて、自分でも発音してみるのもいいですね。

保護者

そっか、教科書なら中学校で習う文法や単語がしっかり入っているんだものね。訳もわかるし、実は便利な教材なのかも。

教室長

いずれにせよ、英語のリスニングは、英語を聞いて、自分でも発音して、単語を覚えることと、重要な部分を聞き取ってメモを取る練習が効果的です。今後は高校受験や大学受験、あるいはさまざまな英語の資格検定などでも、ますますリスニングの技能が重視されてきますから、しっかりと準備しておきたいですね。

(※)参照:リクナビネクストジャーナル「聞き取れないのは周波数のせい?
   英語のリスニング力を高める『ながら学習』」
   http://next.rikunabi.com/journal/entry/20160225