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【中1数学】イメージがわきにくい図形の対称移動を徹底解説!


中学の数学では図形の移動として、平行移動、回転移動、対称移動を扱います。言葉の上から簡単に区別がつきそうですが、この3つを同時に扱うことで、混乱してしまうお子さんがよくいらっしゃいます。特に対称移動は平行移動や回転移動とは異なり、「折り返す」という面でイメージがわきにくいため、そのイメージを先につけるようにするとお子さんも理解しやすくなるでしょう。今回はその対称移動についてみていきます。

対称移動とは直線を折り目として折り返す移動!

対称移動とはどんな移動?

図形の対称移動とはどんな移動か覚えていらっしゃいますでしょうか? 教科書などでは次のように表されます。

図形を、ある直線を折り目として折り返す移動を対称移動という。その折り目の直線を対称の軸という。
(※東書「新しい数学」中1 より抜粋)

具体的に図で見てみましょう。

例えば、下の図において△ABCを直線ℓを折り目として折り返すと△A’B’C’のようになります。つまり、△A’B’C’は△ABCを対称移動させた図形ということになります。

ここで、それぞれの頂点の移動に注目してみましょう。点Aは点A‘、点Bは点B’、点Cは点C‘に移動しています。このとき、それぞれを対応する頂点といいます。また、△A’B‘C’は△ABCを直線ℓで折り返してできていますから、2つの対応する頂点と直線ℓとの距離はそれぞれ等しくなります。このことから、この2つの対応する頂点を結んでみると、次の図のような関係があることがわかります。

つまり、直線ℓは2つの対応する頂点を結んだ線分の垂直二等分線になっているのです。この性質に関する問題はよくテストなどで出題されます。どのような問題か見てみましょう。

《例題》
次の図のように、直線ℓを対称の軸として△ABCを対称移動させて△A‘B’C‘をかいた。次の問いに答えなさい。
⑴ 線分AA‘と直線ℓの関係を記号を使って表しなさい。
⑵ 線分BB‘と直線ℓの交点をMとする。線分BMと線分B’Mの長さの関係を式で表しなさい。
⑶ 線分CC‘と直線ℓの交点をNとする。線分CC’と線分CNの長さの関係を式で表しなさい。

直線ℓは、2つの対応する頂点を結んだ線分の垂直二等分線になっていますから、次の図のような関係になっています。

⑴は、線分AA‘と直線ℓは垂直なので、答えは、$\mathrm{AA}'\perp\ell$
⑵は、点Mは線分BB‘の中点なので、答えは、BM=B’M
⑶は、点Nは線分CC‘の中点なので、線分CC’の長さは線分CNの2倍である。
よって、答えは、CC‘=2CN (または $\frac12\mathrm{CC}'=\mathrm{CN}$)

いかがでしょうか。問題となると少々難しそうにみえますが、「対称軸が2つの対応する頂点を結んだ線分の垂直二等分線である」ことさえわかっていれば実は難しくはないのです。特徴をきちんと押さえておけば、基本問題は解けるということを伝えてあげてください。

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では、先ほどの例題を参考にお子さんと一緒に、問題に取り組んでみてください。

《問題》
次の図のように、直線ℓを対称の軸として四角形ABCDを対称移動させて四角形A‘B’C‘D’をかいた。次の問いに答えなさい。
⑴ 直線ℓと垂直な線分をすべて答えなさい。
⑵ 線分BB‘と直線ℓとの交点をMとする。線分BMと長さが等しい線分を答えなさい。
⑶ 線分DD‘と直線ℓの交点をNとする。長さが線分DD’の半分である線分をすべて答えなさい。

《答え》
直線ℓは、2つの対応する頂点を結んだ線分の垂直二等分線なので、次の図のような関係になっています。

⑴ 2つの対応する頂点を結んだ線分は直線ℓに垂直なので、答えは、線分AA‘、線分BB’、線分CC‘、線分DD’
⑵ 点Mは線分BB‘の中点なので、線分BMと長さが等しいのは、線分B’M
⑶ 点Nは線分DD‘の中点なので、長さが線分DD’の半分であるのは、線分DNと線分D‘N

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対称移動したあとの図形の位置を見つけよう!

対称の軸と対応する頂点からの距離の関係を利用!

ここでは、ある図形を対称移動したあとの図形の位置を見つけてみましょう。重要なポイントは、「2つの対応する頂点と対称の軸からの距離はそれぞれ等しい」ことを利用することです。次の例題を通して見ていきましょう。

《例題》
次の図において、△ABCを、直線ℓを対称の軸として対称移動させた△A‘B’C‘をかきなさい。

⑴は対称の軸がマス目の水平な線と垂直になっていますので、点A、B、Cを右にまっすぐ移動させればよいですね。
点Aから右に1マス進むと直線ℓにつきます。そこからさらに右に1マス進んだところが点A‘の位置です。同様に、点Bと直線ℓの距離は4マス、点Cと直線ℓの距離は5マスですので、答えは次の図のようになります。

⑵は、対称の軸が右に1マス進むとき上に1マス進む直線ですので、直線ℓと垂直になるには、右に1マス進むとき下に1マス進むようにすればよいですね。
点Aから右に1マス、下に1マス進むと直線ℓにつきます。そこからさらに右に1マス、下に1マス進んだところが点A‘の位置です。同様に、点Bから直線ℓまでは右に2マス、下に2マスで、点Cから直線ℓまでは右に1マス、下に1マスですから、答えは次の図のようになります。

⑵のようなときにどうすればいいか困ってしまうお子さまが見られます。横と縦をそれぞれで考えるということがポイントです。

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例題と図形の形は違いますが、同じように考えれば解ける問題です。挑戦してみてください。

《問題》
次の図において、四角形ABCDを、直線ℓを対称の軸として対称移動させた四角形A‘B’C‘D’をかきなさい。

《答え》
対称の軸が右に1マス進むとき下に1マス進む直線ですから、直線ℓと垂直になるには左に1マス進むとき下に1マス進めばよいですね。点Aから左に4マス、下に4マス進むと直線ℓにつき、そこからさらに左に4マス、下に4マス進んだところが点A‘の位置になります。
同様に、点Bから直線ℓまでは左に1マス、下に1マス、点Cから直線ℓまでは左に1マス、下に1マス、点Dから直線ℓまでは左に3マス、下に3マスですから、答えは次の図のようになります。

今回は、図形の対称移動について解説しました。ここで扱ったものは基礎的な問題です。応用問題では複数の移動方法を絡めた問題や、関数のグラフと絡めた問題など実に多様な問題が出題されます。そのため、どこでつまずかくかはお子さんによって異なります。これらの応用問題を解けるようになるためには1人ひとりのつまずきポイントやニガテポイントをしっかりと解消する必要があります。ただ、つまずきポイントやニガテポイントを発見するのは、少し時間がかかるかもしれません。お子さんのつまずきやニガテを早く解消したい場合は、個別指導のプロに相談してみるのもよいでしょう。