お子さんの体調の変化に注意しましょう

保護者

部活動で朝早く家を出て、夜遅くに帰って宿題もこなしているので、子どもたちは睡眠不足なようです。

教室長

勉強や部活動も大事ですが、何事も健康であることが基本です。部活動によって、休養が足りていないのは先生も生徒さんも同様ですよね。スポーツ庁も、運動部の休養日を週2日以上設定するようにガイドラインを出しました。また、睡眠を十分にとることも非常に大切です。日本人の睡眠時間は、世界各国のデータと比較しても圧倒的に少ないことがわかっています(※)。それは、若年層においても例外ではありません。

保護者

体調管理といえば、うちの子は最近スマートフォンばかり見ています。それで視力が低下しているようですし、姿勢も悪くて気になりますね。

教室長

最近のお子さんは学校の諸活動に加えて、夜遅い時間の塾通いも一般的になっています。受験生になると、第一線のビジネスマンに匹敵するほどのハードな生活を送っていることも少なくありません。加えて、スマートフォンやゲーム機が起因の病気や症状が、若年層で増えてきていますし、食生活の欧米化で生活習慣病の低年齢化など、いろいろと健康上のリスクを抱えているといえるでしょう。

保護者

私たちは、子どものどんな変化に気をつければいいのでしょうか?

教室長

お子さんの変化をすぐに察知できるように注目すべき項目としては、「表情」「体調」「食事」「睡眠」などがあると思います。思春期のお子さんは、保護者と会話する機会も減り、反抗的な態度をとることもあるかもしれません。しかし、些細な変化も見逃さないように、根気よくお子さんと会話をすることが重要だと思いますね。

子どもの体調管理や健康管理サポートにはこれがおすすめ

保護者

自分が10代であったときを振り返ってみても、体調管理には気をつかっていませんでした。うちの子たちが自ら体調管理できるような、なにかいい方法はありませんか?

教室長

確かに、若いうちは「自分の健康に気をつかう」「体調管理をしよう」とはなかなか思えませんよね。ただ、今の10代にも実践しやすい方法はたくさんあると思いますよ。たとえば、スマートフォンやウエアラブル端末を活用するといった方法です。睡眠時間を計測するアプリ、歩数計や消費カロリー計になるアプリ、ジョギングをした距離や回数を記録するアプリ、体調管理ノートをつけられるアプリなど、健康系のアプリには、無料・有料問わずさまざまな種類がリリースされています。

保護者

スマートフォンのアプリなら、子どもたちも素直に活用してくれるかもしれませんね。

保護者

保護者も一緒に、規則正しい生活を送り、体調管理に気をつけなければいけないわね。

保護者

確かにそうですよね。保護者がだらしない生活や暴飲暴食をしていては、説得力がないですものね。

教室長

結果の共有機能や、お互いにはげまし合ってモチベーションを高めていく機能が搭載されているアプリもあります。親子一緒に楽しみながら体調管理できるといいですね。

保護者

子どもたちが自主的に取り組むべきこと以外に、保護者ができることはほかにないでしょうか?

保護者

栄養のバランスを考えて食事をつくってあげることは、保護者がサポートしてあげられることの1つよね。

保護者

確かに栄養面は、私たちがしっかり管理してあげる必要がありますよね。

教室長

夕食はなるべく家族そろって食事するなど、家族で食卓を一緒に囲む時間を増やすことも大切かもしれません。病気の予防や、運動不足解消なども気を配ってあげたいことですが、そうした事柄も、お子さんと向き合って食事をするなかで変化に気づくことも多いのではないでしょうか。

子どもの体調管理には心のケアも大切

保護者

思春期なので、人間関係に悩むことも増えてきたようです。精神的なストレスも体調に影響すると思うので、なにかサポートしてあげられることはないかなと思っています。

教室長

確かに、心のケアも重要ですね。いじめ、不登校、引きこもりといった問題も、初期の段階で保護者同士が気づいて、なにか対策をとっていく必要があります。もちろん、お子さんの心のケアをしてあげなければいけないですよね。
また、そこまで深刻な事態はなくても、思春期のお子さんは、体の変化に心がついていかない、不安定な気分になりやすい、といった状況に陥りやすいです。こうした心のケアに関しても、ふだんから声かけをし、話を聞くなど、お子さんとのコミュニケーションが大切ですよね。

保護者

子どもにしっかり関心を持って、些細な変化を見逃さないことが大事なのですね。

教室長

そうですね。「夜なかなか寝つけない」「朝起きられない」「食欲が落ちた」「食べ過ぎている」「身体がだるそう」「腹痛や頭痛を訴える」など、こうした様子にすぐに気がつけるようにしたいですね。すぐに正常な状態に戻る場合も多いのですが、長く続くようであれば、お子さんの心が発しているSOSサインかもしれません。

保護者

なるほど、心も身体も健康に成長してもらえるように配慮すること。これが子どもたちが勉強でもスポーツでも活躍できるように親として支えてあげることなのかもしれませんね。

(※)参照:『子ども・若者白書 第6章 生活行動・意識』(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/b1_06_01.html
『日本人の「短い睡眠」が危険領域に入ってきた』(東洋経済)
https://toyokeizai.net/articles/-/181904