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大学での学びをスムーズに始める~入学前教育について~

大学での学びをスムーズに始める~入学前教育について~
AO入試や推薦入試などで早期に合格が決まってしまった受験生は、大学入学までの期間がぽっかり空いてしまいがちです。その期間に「入学前教育」(リメディアル教育)を取り入れる大学があるようですが、入学前教育とは一体どのようなものなのでしょうか。

入学前教育(リメディアル教育)とは?


ご近所に住む高校3年生のお子さんが、推薦入試で大学に合格したんです。

よかったですね!推薦入試で合格なら大学入学まで余裕をもって過ごせるんじゃないですか?

私もそう思って「あとは春までゆっくり過ごせますね」なんて保護者の方に言ったら、「いえいえ、入学までに毎月提出しなければならない課題を大学から出されているので、まだまだ忙しそうなのよ」ですって。意外だったわ。最近では大学がそんな課題を出すことがあるんですか?

いわゆる入学前教育のことでしょうか。

入学前教育?なんですか、それ。

AO入試や推薦入試で受験をする場合、年内に合否が決まることがほとんどですよね。そのため、そういった受験方法を取り入れている大学の多くで、入学までの期間を充実したものにするために、大学での学びの先取りや高校までの学習内容の復習を行うことがあるんです。教育関係者のあいだでは、大学入学後に行う補習なども含めて「リメディアル教育」と呼ばれていますね。

でも大学1年生のときってそれぞれの専門的な学習に進む前に、一般教養科目のように全員が必ず履修しなければいけない授業がありましたよね。それと入学前教育は違うんですか?

それは「初年度教育」と呼ばれるものですね。おっしゃるとおり一般教養などの初年度教育は大学入学後に1年生全員を対象に行われる教育です。入学前教育はあくまで入学のための事前準備であり、全員に課されるものではないんですよ。

なるほど。そのような違いがあるんですね。

 入学前教育ではどのような内容を行うの?


入学前教育って具体的にどんなことをやるんですか?

大学によってさまざまな取り組みをしているみたいですよ。例を挙げるとすれば、添削課題やレポートを毎月大学へ提出させるというのを聞いたことがありますね。あとは定期的にスクーリングを行って、大学の先生と受験生が実際に顔を合わせて課題に取り組むといった例もあります。なかには合宿などを行う大学もあり、新入生同士で刺激し合えるようですよ。さらに一般の受験生と同じようにセンター試験を受験して、結果を大学に提出させることもあるようですね。

そうなんですか。合格したからと言って、うかうかしてられませんね。

もちろん入学後の学びの内容が大学によって異なるように、入学前教育として出す課題もさまざまです。ただ共通点として言えるのは、大学での学びにスムーズに入っていけることが目的であるということです。それぞれの大学の講義を受けるにふさわしい基礎的な能力を入学までに身につけておかないといけないですからね。

大学での学びにスムーズに入っていけないと、どんなことが起こるのですか?

高校で習う数学や化学の理解が不足したまま理系の大学に入ると、かなり苦労してしまうようです。文系の大学であっても、小論文などの文章を書く力が不足していると、大学の定期テストや卒業論文などで苦戦をします。国公立大学や難関私立大学でもさまざまなかたちのリメディアルが行われているので、機会があったら、必ず参加するようにしてほしいですね。

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 入学前教育には課題もあり


こうやって聞くと、入学前教育には大学での学びにつながるメリットがたくさんあるようだけど、課題を出された新入生たちはみんなちゃんとこなせているのか気になりますね。

よいところに気がつきますね。実は残念ながら入学前教育に真剣に取り組まない生徒さんもいるのが事実なんです。大学側から与えられている添削課題を提出しなかったり、スクーリングに全部参加できなかったりなど、最初は課題をこなせていても途中で挫折してしまうこともあるようですよ。

高校の先生はフォローしてくれないんでしょうか?

やはり高校の先生が一部のお子さんだけに特別にサポートをするにしても、おのずと限界があるでしょう。 冬から春にかけては入学試験や学年末の手続きが多く、かなり忙しくされている場合が多いようです。

高校と大学とでうまく連携して、該当の生徒さんみんなが入学前教育に集中して取り組めると助かりますが、なかなか難しそうですね。塾の教室長や先生は相談に乗ってくれるものでしょうか。

そうですね。個別指導塾のなかには、早期に大学合格した受験生のフォロー体制が整っていて、3月まで通うお子さんもいるようですよ。大学から出された課題に途中で挫折しそうなときはぜひ相談してほしいと思います。課題を講師と一緒に取り組むのはもちろん、現役の大学生講師からは大学入学後のレポート作成のポイントなども学べるみたいです。

なるほど、個別指導塾をそんなふうに活用することもできるのですね。大学に合格することがゴールではなく、そこからまた新しい学びのための橋渡しまでお任せできるのは頼もしいですね。

 ※参考URL: 入学前教育の課題を考える(「VIEW21」大学版2014 Vol.4)
http://berd.benesse.jp/up_images/magazine/VIEW21_dai_2014Winter-2.pdf