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PISAってなに? 日本教育との関係性

PISAってなに? 日本教育との関係性
PISAは国際的な学力調査です。新聞やニュースなどで見かけた方も多いのではないでしょうか。このPISAは日本の教育にも少なからず影響を与えています。今回はそんなPISAについてみていきましょう。

PISAとは?~PISAの特徴~

みなさん、PISAという言葉を聞いたことはありますか?

ピサ?なんですか、それ?

国際的な学力調査って聞いたことがあります。

そのとおりです。経済協力開発機構(OECD)による国際的な生徒の学習到達度調査のことをいい、2000年より実施されています。

うーん、なかなか身近に感じられませんね。 

最初はそうかもしれませんね。ただこういった学力調査から、今後の日本における教育の方向性を想像するのも楽しいですよ。

ちなみにそのOECDの調査って、何ヵ国くらいが参加しているんですか?

2015年には、72の国と地域が参加しました。テストの対象者は義務教育を終了する15歳の生徒さんたちです。調査内容は、読解力、数学知識、科学知識となっています。問題解決力はオプションで調査実施する場合もあります。

私たちの知っている5教科の区分けではないんですね。

そうですね、各国の生徒さんたちの学力とその能力を総合的に測るテストになるためです。2000年から3年に一度実施されるようになっていますよ。

なんだか世界共通の定期テストって感じですね。ちょっとおもしろそう。

そういう見方もありますね。この調査結果は各国ともに重く受け止めているはずです。

PISAの特徴を詳しく教えていただけませんか?

大きく分けて4つあります。まず1つ目は、持っている知識や技能を、実生活のさまざまな場面で直面する課題に対していかに活用できるかを評価するという点です。ですから、学校カリキュラムにはかかわらない内容になります。さきほど5教科の区分けではないという話がありましたが、それもこの理由からです。

思考力を使うテストということですか?

その一面はもちろんあります。一貫して「考える力」が必要なテストだということは間違いありませんね。それにもつながるかもしれませんが、2つ目の特徴として、図表・グラフ・地図などを含む文章(「非連続型テキスト」という)が重視され、出題の約4割を占めることが挙げられます。

文章題なんですね。難しそう。それは記号問題ですか?

そこが3番目の特徴になりますが、「選択式」を中心にしながらも「自由記述形式」の出題が約4割を占めるテストとなっています。やはり考える力が必要になると言えるでしょう。

時間がかかりそうですね。

4つ目の特徴にもなりますが、記述式では、答えを出すための「方法や考え方を説明する」ことが求められます。考えて、言語化する能力があるかどうかも大事なポイントですね。

ただ考えるだけじゃダメってことですか。

PISAにおける読解力では、「情報を取り出すこと」、「解釈し理解すること」、「熟考し判断すること」、そして自分の「意見を表現する」ことが求められます。書かれていることの「内容」だけでなく「構成や形式」についても問われるんですよ。 

最新のPISAの結果では

なんだかそんな話を聞いていると、日本の生徒さんが世界に通用するのか不安にもなりますね。

そこはご安心ください。日本の生徒は 変わらずにPISAで高い成績を示していますよ。

へぇ、そうなんですね!日本はどこが強いんですか?

2015年実施分によると、平均得点で見た日本のランクは科学的知識が2位、数学知識が5位です。前回2012年調査のランクを上回り、トップレベルの水準を維持しているようですよ。

理数系が日本の得意な分野なんですかね。

そう言えるかもしれませんね。逆に読解力は8位まで順位が下がっているようです。

ただ順位が下がったのって、試験形式が変わったことも理由として考えられるって話を聞いた気がします。

それもあるかもしれません。2015年実施のPISAは、初めて手書きではなくコンピュータを使って解答する形式で行われましたからね。特に「読解力」の順位が下がったことについて、文部科学省は、紙の解答用紙に手書きで記述する解答方式がほとんどである日本の生徒さんが混乱した可能性を指摘しているようです。

それにしても日本の生徒さんは優秀なんですね。それはつまり、日本の学校教育がよいってことでしょうか?

もちろん、その一面はあると思いますよ。大事なことです。少なからず学校教育の影響は、PISA結果に表れてくるものと思います。 

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PISAでわかる今後の日本の義務教育

こういったPISAの結果を国も気にしているっておっしゃっていましたが、具体的になにか施策などはされるんですか?

たとえば「数学的応用力」はもともと日本がトップでしたが、2003年、2006年の調査では順位が急落したことがありました。この「PISAショック」があり、これまでの「ゆとり教育」を見直すきっかけとなったと言われています。

PISAの結果って、本当に重要視されているんですね。

あくまでPISAの結果はこれからの教育制度を構成するひとつの側面ですが、毎回、学習指導要領の改訂の参考にされることは確かですね。

PISAって、毎回同じような問題が出るのですか?

いえ。2015年調査では、「協働型問題解決能力」が新たに加わり、2018年調査では、「グローバル・コンピテンシー」を扱うことが予定されています。グローバルに受け入れられる人材はどんな人か、テーマが大きくなってきますね。

でもそれに合わせて問題の質も上がって、おもしろくなりそうですね。

さきほどもお伝えしたとおり、PISAは日本の学習指導要領を構成していくひとつの要因でしかありませんが、今後の日本教育の在り方を考えていく重要な機会であることは間違いありませんよね。

いろいろ学べました。ありがとうございました。 

■参考URL
国立教育政策研究所 OECD生徒の学習到達度調査(PISA) 
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/index.html#PISA2015