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新大学入試の背景にある「高大接続改革」で、2020年の教育はどう変わる?

英語民間試験活用のための「大学入試英語成績提供システム」の導入について、2019年11月1日、文部科学省より延期の発表がありました。
本記事については記事掲載時点の情報である旨をご留意いただけますようお願い申し上げます。
2021年度入試(2020年)から本格的に導入される「新大学入試」に注目が集まっていますが、大学入試だけが変わるのではなく、同時に高校教育と大学教育も変わろうとしていることをご存知でしょうか。予見困難な時代の中で、新たな価値を創造していくため「学力の3要素」を適切に育成・評価し、大学教育でさらなる伸長を図るために「高大接続改革」を進めています。

「高大接続改革」は、今、小学生・中学生であっても、いずれ直接お子さんに関係してくる大きな動きです。「高大接続改革」が必要と考えられるようになった背景や、具体的に何がどう変わっていくのかをご説明しましょう。

なぜ今「高大接続改革」が必要なのか

グローバル化やAIの発展など、社会構造は激しく変化しています。この予見困難な時代の中で、新たな価値を創造していく力を育てる必要がある、というのが高大接続改革の背景です。
新たな価値を創造していく力を育てるためには、「学力の3要素」すなわち

1.知識・技能
2.思考力・判断力・表現力
3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

が重要であり、これらの力をバランスよく育成するためには「高校教育」、「大学教育」、そして高校教育と大学教育の2つをつなぐ「大学入試」のそれぞれのあり方を見直す必要がある、というのが「高大接続改革」です。

それでは、これから変わる「高校教育」「大学教育」「大学入試」の3つについて、それぞれどのような目的で、どのように変わるのかをご紹介していきます。

高校教育はどう変わる?

さっそく「学力の3要素」を確実に育成するために、高校教育はどう変わるのかを見ていきましょう。

まず、学習指導要領改訂で教科・科目の見直し、主体的・対話的で深い学びアクティブ・ラーニングの視点に立った学習・指導方法の改善。基礎学力の確実な習得と学習意欲の喚起を図るための「高校生のための学びの基礎診断」が2019年度から始まりました。

これからの時代においては、「何を知っているか」だけでなく、「知っていることを使ってどのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか」という力を育てる必要があり、「何を学ぶか」だけではなく、「どのように学ぶか」が重要になります。

そのため、高校教育では、基礎的な知識・技能を身につけることに加え、実社会や実生活の中で、知識を生かしながら、自ら問題を見つけ、その解決に向けて主体的・協働的に探究する力を身につけ、生涯にわたって能動的に学び続ける力を育むことが求められています。

大学教育はどう変わる?

次に、大学教育はどのように変わるのかを見ていきましょう。

高大接続改革の目的を実現するためには、大学教育も変わる必要があります。
大学への入学は単なる「入口」に過ぎず、大学教育を通じて一人ひとりが能動的に学び、「出口」である社会の各分野で活躍できる人材に成長することが重要だからです。

そのため、各大学が教育を行う上で基本とすべき3つの方針
「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」
「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」
「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」
の公表が全大学に義務化されました。そして、その方針に基づく大学教育のさらなる見直しが求められています。

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大学入試はどう変わる?

高校教育と大学教育をつなぐ大学入試も、2021年度入試(2020年)から新大学入試が導入され、大きく変わります。
2019年度に高校2年生になるお子さんからは、新大学入試で受験することになるので、具体的にどう変化するのかはしっかりおさえておいた方が安心です。

新大学入試の大きな変更ポイントは、①センター試験に変わって「大学入学共通テスト」が実施される、②英語は「読む」「聞く」に加え「話す」「書く」も含めた4技能の力が求められる③個別大学試験における「多面的・総合的評価」の導入、という点です。

①では、知識・技能だけでなく、「思考力・判断力・表現力」が重視されるようになります。
そのため、従来のマーク式問題のみだったセンター試験と異なり、大学入学共通テストでは国語・数学Ⅰ(A)で一部「記述式問題」が出題されるなど、記述力も求められるようになります。

大学入試が変わるというと、どうしても思考力を問う出題や、記述式の出題など、「どのような問題が出るのか」「どんな解答形式になるのか」といった内容・形式面に注目が集まりますが、大学入試を変える目的は、「高大接続改革」の一環であることを理解しておく必要があります。
大学入試が変わるのは、高等教育(大学教育)で必要となる力「学力の3要素」がバランスよく、高等教育において身についているかどうかを評価するためです。

>>「新大学入試の変化や対策」詳しくはコチラ

これからの子どもたちに求められるものは?

これまで「高校教育」、「大学教育」、「大学入試」の変化を見てきましたが、変化は小学校教育にも生まれてきています。
2020年から実施される小学校の新学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」を目指し、「知識・技能」だけでなく、「理解していること・できることをどう使うか」がさらに重視されます。これからの子どもたちに求められるものは変わってきているのです。

たとえば、小学3年生から英語が必修化されることに伴い、小学3年生~6年生で年間授業時間数が35時間増加します。「コミュニケーション能力の育成」を目的とした英語教育に加え、どの教科においても、発見・体験を重視した学習、ディベート、グループディスカッション、グループワークなどを取り入れ、生徒自身が自ら積極的に参加するような授業へとさらに変化していきます。

また、小学校でもプログラミング教育がスタートします(中学では現行の学習指導要領でもプログラミング教育は始まっています。)。プログラミング教育とは「手順を組み合わせ、課題を自ら論理的に解決する『プログラミング的思考』」を育むことです。プログラミング技術の習得が目的ではなく、変化の激しい未来で「自ら課題を発見し、論理的に考え、解決し、新たな価値を創造していくための力」として位置づけられています。

変化の激しい時代を生き抜く力を育てるため、日本の教育が大きく変わろうとしています。
「どのように学ぶか」が重視され、「どう知識を使うか」が評価されるなど、自分自身で考え、判断し、表現していける力が求められています。高大接続改革で重視される力を身につけさせたい、新大学入試で求められる力を伸ばしたい、でも家庭ではどのようにサポートしていいかわからないという場合は、ぜひ個別指導塾にご相談ください。
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