中学1年国語文法の目玉「動詞の活用」

保護者

小学校で習う国語と、中学校で習う国語では、どんな違いがあるんですか?

教室長

さまざまな違いはありますが、大きな違いの1つとして文法の勉強が本格的に始まるという点が挙げられますね。

保護者

文法…ってどんなことを習うんでしたっけ?すっかり忘れてしまったわ。

教室長

そうですね、たとえば未然形、連用形などと聞くと、勉強した覚えがあるのではないでしょうか?

保護者

ああ、活用ですね!それは確かにやった記憶があります!

教室長

動詞の活用は中学1年生で習う国語の文法の中でもかなり重要な存在です。一度覚えてしまえばずっと役に立ちますし、ここでつまずいてしまうと古文の活用などにもわるい影響を及ぼします。ぜひとも習得しておきたい分野ですね。

動詞の活用・活用形のパターンを覚えよう!

保護者

動詞の活用がどんなものだったか、詳しく教えていただけますか?

教室長

わかりました。まず動詞の活用形には、未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形・命令形という6つのパターンがあります。動詞は、後に続く言葉や文中の働きによって、この6つのうちのどれかに、語形が変化します。

保護者

その変化を活用と言うんですね。

教室長

では今、コーヒーを飲んでいるので「飲む」という動詞を例にとってみましょう。

 

中学生の国語文法のニガテを克服!動詞の活用・活用形をマスターしよう-1

 

動詞の後にどんな言葉が続くかを覚えておけば,自然と活用後も浮かんできますよね。

保護者

終止形と命令形はどちらも後に「。」がつくけど、文中の働きによって使い分けるんですね。

教室長

ここまでが活用形の説明です。では次に、活用のパターンについてご説明いたします。

保護者

「活用」のパターンと「活用形」のパターンは違うんですか?

教室長

はい、ここは混同しやすいので注意が必要です。さっき説明したとおり、動詞は後に続く言葉によって変化するのですが、動詞ごとに変化の仕方(パターン)が決まっているんです。これが活用のパターンです。

保護者

活用のパターンにはどんなものがあるんですか?

教室長

五段活用、上一段活用、下一段活用。そしてカ行変格活用、サ行変格活用の5パターンです。

保護者

どうやって見分けるんですか?

教室長

それぞれの動詞の後に「~ない」をつけてみるんです。

保護者

未然形にするんですね。

 

歩く →  歩か(あ)ない →五段活用
起きる→  起き(い)ない →上一段活用
食べる→  食べ(え)ない →下一段活用

教室長

「~ない」をつけた時に、その直前の文字が「あ」段の音になる動詞は、五段活用。「い」段になる動詞は、上一段活用。「え」段になる動詞は、下一段活用となります。ほとんどの動詞は、この3つのうちのどれかにあてはまります。

保護者

ということは、さっきの「飲む」は「飲ま(あ)ない」だから、五段活用なんですね。

教室長

そのとおりです。「飲む」の変化を見てみると「ま・み・む・め・も」と5つの段に変化していますよね。だから五段活用と言うんです。

保護者

上一段活用と、下一段活用はどんな変化をするんですか?

教室長

上一段活用と下一段活用は、このようになります。

 

中学生の国語文法のニガテを克服!動詞の活用・活用形をマスターしよう-2

 

中学生の国語文法のニガテを克服!動詞の活用・活用形をマスターしよう-3

保護者

うわぁ、覚えるのが大変そうですね。

教室長

上一段の場合は「い・い・いる・いる・いれ・いろ(いよ)」、下一段の場合は「え・え・える・える・えれ・えろ(えよ)」と、声に出してみると頭に入りやすいですよ。

保護者

カ行変格活用、サ行変格活用というのは、どういったものなんですか?

教室長

その2つは「変」の文字が入っているとおり、変則的な活用をします。

保護者

動詞の中でも例外なんですね。

教室長

はい。カ行変格活用にあてはまるのは「来る」、サ行変格活用にあてはまるのは「する」。それぞれ、その1つずつしかありません。では、その語形の変化を見てみましょう。

 

中学生の国語文法のニガテを克服!動詞の活用・活用形をマスターしよう-4

 

中学生の国語文法のニガテを克服!動詞の活用・活用形をマスターしよう-5

保護者

確かに、今までに見たことのない変化の仕方ですね。

サ行変格活用の未然形は3つもあるんですね。

教室長

基本は「し」への変化なのですが,「さ」「せ」となることもあるので一緒に覚えておきましょう。

保護者

こちらも声に出して覚えるとよいのですか?

教室長

はい。「こ、き、くる、くる、くれ、こい」、「し、せ、さ、し、する、する、すれ、しろ、せよ」と何度も口に出し、音で覚えるのがおすすめです。

 

 

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保護者

テストではどういった問題が出るんでしょうか?

教室長

例えば「『寝る』の仮定形を答えよ」といった問題が出題されます。

保護者

「寝る」は下一段活用だから、仮定形は「寝れば」ですね。

教室長

正解です。では「私は日本語を話します」の「話し」の活用形は何でしょうか?

保護者

後に「ます」がきているから、連用形ですか?

教室長

そのとおりです。動詞の活用の知識が身につけたら、今後はそれを実際の問題や文章の中で使ってみることが大切です。繰り返し問題集を解けば、自分がニガテとするところだけでなく出題の傾向もわかりますからね。