時事問題に取り組む上で知っておきたいこと

保護者

 この間、娘に公民の定期テスト対策で、時事問題はどう勉強すればよいかを聞かれたのだけど…

保護者

公民は社会の単元の1つですよね。公民ではどんなことを学ぶんでしたっけ?

教室長

ただ公民と言われても具体的に内容がイメージしにくいかもしれませんね。たとえば、「基本的人権の尊重」や「国民の義務」と言えばいかがですか?

保護者

日本国憲法のところで習う内容ですね!

教室長

そうです。では「三権分立」と言えば?

保護者

国会・内閣・裁判所…。権力が集中しないように立法、行政、司法が互いにチェックし合う体制のことですよね。

教室長

そのとおりです。公民は、今お話したような日本の政治や経済など社会のしくみについて学ぶ単元です。政治や経済と密接な関係がある環境やエネルギーなど、地球規模の問題についても学びます。

保護者

政治・経済・地球規模の問題…なんだか範囲が広いんですね。時事問題と言われて娘が困っている理由がわかった気がするわ。

教室長

確かに政治・経済を扱う公民では時事問題がよく出題されますが、社会では歴史と地理もありますし、時事問題は社会という教科全体から見れば決して大きなウェイトを占めるわけではないのです。だからといって軽んじるべきではなく、むしろ歴史・地理・公民といった基礎力の上に時事問題を学んでいくイメージでいればよいと思いますよ。

保護者

なるほど。社会の定期テストの点数を上げたいなら、まずは時事問題以外の歴史・地理・公民の勉強をしっかりすることのほうが大切そうですね。

時事問題を絞りこんでチェックするポイント

保護者

時事問題のテスト対策は、新聞を読むとか、ニュースを見るようにとよく言われるけど、うちの子みたいに部活動で忙しくしていると、なかなか難しいんですよね。

保護者

定期テストの前に過去の新聞を見直すのも大変よね。出題範囲を絞りこんでチェックできれば…。

教室長

やはり時事問題については、どこを勉強すればよいのかわからないといった悩みをよく聞きます。学校の定期テストについては、社会の先生の意向が反映されるので、学校で配布された問題集や授業中に取り上げられた話題をよく確認しておくことが大切です。

保護者

それだけで大丈夫ですか?

教室長

はい。最初に言ったように、時事問題の社会に占める割合は低いので、問題もたくさんは出せません。定期テストの時事問題は、学校で取り上げられた話題を押さえておけば、ほぼ問題ないと言えます。

保護者

そう考えると気が楽ですね。娘にも先生の話をよく聞くようにアドバイスしてみます。

保護者

定期テストはそれでよいとして、高校受験を考えるともう少し範囲が広くなりますよね。どうすればよいでしょうか?

教室長

高校受験の場合は時事問題の参考書・問題集が集中して学習できてよいと思います。いろいろな出版社や学習塾が「重大ニュース」として1年分の時事ニュースをまとめたものが、毎年10月頃になると書店に並びます。

保護者

「重大ニュース」ですね。さっそく書店をチェックしてみます!

教室長

それから、都道府県によっては時事問題に明確な特徴や傾向があるので、過去問を見ておくと安心ですよ。

保護者

ほかに時事問題で気をつけるべきことってあるのかしら?

保護者

理科でも時事問題が出たと聞いたことがあるわ。皆既日食が話題になった年に理科の定期テストで出題されたんですって。

教室長

皆既日食や流星群などの「天体ショー」が大きくニュースに取り上げられた年は、定期テストや高校の入学試験の理科で出題されることもあります。逆に大震災があった年度は地学分野で地震の出題が差し控えられる傾向にあるので、頭の片隅に入れておいてもよいかもしれませんね。