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「書いて覚える」勉強法の効率を上げるポイント

「書いて覚える」勉強法の効率を上げるポイント
漢字や英単語などは読むだけでなく、紙に書いたほうが覚えやすかったという経験がある人も多いのではないでしょうか。今回は、「書いて覚える」学習をさらに効果的なものにしてくれる工夫のポイントを紹介します。

腕を使って書くと「体が覚える」から脳に定着しやすい

この前、テレビで「五感とつながった記憶は忘れにくい」というのをやっていたけど、試験勉強も五感を使って覚えると、定着しやすくなるのでしょうか?

そうですね。視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚のうち、勉強に活用できるのは視覚と聴覚と触覚になるでしょう。この3つを最大限に活用して試験勉強に役立てましょう。

視覚、聴覚、触覚を使った勉強法というとどのようなものがありますか?

はい。いちばんおすすめなのは、「書いて覚える勉強法」です。書いて覚えるときは、「漢字を目で見て、紙に書く」というように、視覚と触覚の2つの感覚を使います。「見て覚える」と「聞いて覚える」では、それぞれ視覚と聴覚のみしか使いません。単一の感覚より、複数の感覚を組み合わせたほうが相乗効果でより覚えやすくなりますよ。

なるほど、そうなんですね!

また、見て覚えるだけでは漢字やスペルの細かい部分があいまいに記憶されていることがあります。実際に書いてみることで、自分の間違いに気づきやすくなるのも書いて覚えるメリットです。

確かに、スマートフォンやパソコンでは文字を変換できても、いざ自分で書こうとすると、漢字が思い出せないことがよくあります。

私も経験があるわ。覚えたつもりになっているのよね。

英語であれば、頭でアルファベットを考えなくても、自然に腕が動いて英単語のスペルをつづれるくらい体で覚えるとよいですね。手には多くの神経が通っていて、「第二の脳」といわれています。手の表面積は、全身の表面積の10分の1程度にすぎませんが、大脳の約3分の1が指と手をコントロールするために使われているんですよ。

手先を使う作業が脳の老化防止になるというのも、そういう理由だったんですね。

大いに関係があるでしょうね。脳科学には、記憶には短期記憶と長期記憶があります。短期記憶とはすぐに忘れてしまう記憶のことです。この短期記憶は反復して記憶することで、長期記憶になるといわれています。つまり、「何度も書いて覚える」ことで、忘れにくい記憶になるということです。

筆記記憶法の効果を上げる5つのポイント

漢字や英単語など、ただくり返し書くだけでいいんですか?

「書いて覚える」ことと、「書けば覚えられる」ことは違います。もちろんくり返し書くことは大切ですが、機械的に手を動かして書いているだけでは、記憶の定着にはつながりにくいでしょう。

では 書いて覚えるときのポイントはなんですか?

書いて覚えるときのポイントは大きく分けて5つあります。まず、1つ目は、「覚えよう」と意識することです。「10回書いて覚えよう」とすると、書くことに意識が向いてしまいます。それでは、いつまでたっても頭に入りません。大切なのは「覚える」ことに意識を向けて、頭に入るまで書くことです。2つ目は、「正しく覚える」です。最初に間違って覚えてしまうと記憶の上書きが難しいので、漢字なら1画1画を、英単語なら綴り1文字1文字を確認しながら書きましょう。

かたちのよく似た漢字や、発音とスペルが異なる英単語は要注意ですね。

3つ目は、「書きながら声に出す」です。書いているとき、同時に漢字の音訓や英単語の発音を声に出すと、聴覚も使うことになるのでより定着率がアップします。

視覚、触覚、聴覚の3つを使えば、相乗効果でより効果が上がりますね。

そのとおりです。4つ目は、「事柄を関連づけて覚える」です。歴史なら「1467年 応仁の乱」だけを覚えるのではなく、出来事の因果関係や、同じ時代に別の場所で起きていた出来事なども併せて暗記しましょう。英語なら単語を単独で覚えるよりも、例文で覚えるほうが「単語・文法・用法」の情報が入っているので効率的です。

なるほど。

そして、5つ目は、「日を置いて何度もくり返す」です。1日後、3日後、1週間後というようにあいだをおいても、きちんと覚えているかをチェックしましょう。

短期記憶を長期記憶にするということですね。

はい、そのとおりです。

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書けない場面では、見て覚える訓練をしよう

通学の移動時間を暗記学習にしてもらいたいのですが、立っているときなど、書けないことが多いです。移動中の学習はどのようにしたらいいでしょう?

いつもポケットのなかにメモ帳などを入れておき、ちょっとした時間でも書けるようにしておくのも方法の1つですが、通学中は「見て覚える」時間にしてもいいかもしれません。パッと見て記憶する力は、いろいろな場面で役に立ちますよ。 書いて覚えることだけに頼らないで、見て覚えたり、聞いて覚えたり、声に出して覚えたり、さまざまなパターンの記憶法を活用して勉強に役立てましょう。