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教育制度改革で日本の教育はどう変わる?現状について解説

教育制度改革で日本の教育はどう変わる?現状について解説
長らく続いてきたセンター試験が廃止されるというニュースをご存じの方も多いと思います。その背景にある「教育制度改革」とは一体どのような内容なのでしょうか?日本の教育は今後どう変わっていくのか、気になる現状について解説していきます。

教育制度改革と教育の「2020年問題」とは?


最近、「教育制度改革」や「2020年問題」という話をニュースなどでよく耳にするのですが、実際のところどのような動きがあるのでしょうか。

教育制度改革はまだ審議中であることも多いのですが、いまのところ公になっているのは、教育制度改革の一環として「高大接続改革」がスタートするということでしょうか。

「高大接続改革」って大学入試の際、センター試験が廃止されるという話ですか?

現在この「高大接続改革」は3つの柱をもとに改革が推進されています。1つ目は高等学校教育改革、2つ目は大学入学者選抜改革、そして3つ目が大学教育改革です。このなかでもっとも注目されているのが、美香さんのおっしゃった「センター試験が廃止され、新たなテストが導入される」という点ですね。2019年1月実施分を最後にセンター試験が廃止され、2020年から新テストが導入されるので、「教育の2020年問題」という言い方をされています。

なんでセンター試験が廃止されてしまうのかしら?

年1回行われるマークシート式のテストだけでは、受験生の知識を問うことができても、思考力は十分に測られないというのが、主な理由として挙げられています。そのため、新テストは年に数回行う案なども挙げられています。

確かに、受験生にとってはその1日で人生が変わってしまうかもしれないですね。体調を崩したり、ケガをしたりしてしまう可能性もゼロではないし、自分の実力じゃないところで将来が決まってしまうのも悔しいですよね。

マークシート式というのも、受験生の実力を見るためには検討されなければならないところなんでしょうね。センター試験に代わる新しいテストってどのようなものなんですか?

現時点では2つの新テストの導入が検討されています。まず、センター試験に代わるものとして検討されているのが「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」です。このテストは2020年4月以降に実施される予定です。従来のようなペーパーテストではなく、コンピューター端末を使用して実施することも検討されているんですよ。マークシート式では測り切れなかった「知識・技能」や「思考力・判断力・表現力」を評価する内容になるとのことです。特に、英語は「読む」「書く」だけでなく、「話す」「聞く」力も重視していく方針らしいですね。

高校生のテストでコンピューター端末を使う時代が来るのね!もう1つの新テストはどんなものなんですか?

もう1つは受験生だけでなく、高校生全員が受ける学力測定テストですね。「高等学校基礎学力テスト(仮称)」と呼ばれ、2019年4月以降実施予定です。当初は大学入学者選抜方法の1つとして利用される予定でしたが、教育改革のための会議で検討された結果、2022年度までは、高校生の学力がきちんと身についているかどうか把握したり学習改善などに利用したりするテストとして導入されることになりました。

高校生全員が受けるテストかあ。受験生じゃないからと気を抜いてはいられませんね!

本当にそうですね。こういった教育制度改革案を受けて、大学側も個別試験を改革し始めているんですよ。たとえば、お茶の水女子大学では「新フンボルト入試」という新しい試験制度を2017年度から導入しました。

どんな試験内容なんですか?

文系学部では、まず一次試験に基礎学力・英語力測定が行われます。それを踏まえて二次試験では、たとえば「貧富の差をなくすことは可能か」などといった課題が出題されます。そしてそれに対して3日間程度、図書館に通うなどしてレポートを作成し、そのレポートをもとにグループ討論や面接を行うという内容です。理系学部でも同様に、実験室での実験結果をもとにレポートを作成し、グループ討論や面接を行って合否が決まります。

レポート作成なんて大変!でも、グループ討論や面接を行うことで、従来のテストでは見えなかった受験生の能力がわかりそうですね。

今後もさらに教育制度改革が目指す「脱・ペーパーテスト」となるような独自の試験を課す大学が増えると予想されていますよ。

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 なぜ教育制度改革が検討されているのか?


それにしてもなぜいま、このように大きな教育制度改革が検討されているんでしょう?

みなさんもご存じのとおり、日本は今後さらなる少子高齢化と労働力人口の減少に悩まされることになります。同時に、グローバル化も進むため、コミュニケーション能力の強化も求められます。

ほかにもIT化の影響もあると聞きました。

IT技術の進化によって「知識=情報」は瞬時に得られる世界となりましたよね。それまでは、知識をたくさん獲得していることが重要視されていました。しかし、いまはインターネットをはじめ、誰でも容易に知識を得られる時代です。したがって今後は、知識を取捨選択できる判断力が求められることになります。加えて、その知識を使ってどう考えるのか、どのように新しいことを生み出すのかといった思考力や創造力も求められる社会になるでしょう。先行き不透明な時代のなか、新しい価値観が生まれてくる未来において、柔軟に変化に対応していく能力を持つ人材を育てる必要があるとして、政府は教育制度改革を推進しているのです。

 変わり行く学び方…今後の動向に注目!


未来の社会に対応するためには、いまのままの教育では太刀打ちできないということですね。保護者としてはどういう心づもりでいればいいでしょうか。

小学校~高校教育については不確定なことも多いのですが、現在進められている教育制度改革で大学教育が変われば、高校までの教育も大きく変化する可能性は高いと言えます。保護者としては今後の動向に注目しつつ、新しい入試制度や新しいカリキュラムを意識した対策ができるように準備できるとよいですね。今どきの学校は、ご自身が受けた教育とは少々違いますので、その点は十分に念頭においていただきたいと思います。

ニュースなどをよく見ておいて、「自分にも関係のあること」としてとらえておくのが大切そうですね。

 ■参考サイト
高大接続改革の進捗状況について 文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/08/1376777.htm

お茶大発新型AO入試(新フンボルト入試)について | お茶の水女子大学
http://www.ocha.ac.jp/news/h280126.html