ズバリ、女子校と共学校の違いは?!

保護者

最近、友人と話していて、娘さんを進学させるなら女子校か共学校か、どちらがいいのか迷っているという話になって。でも、うちの子どもたちは男の子だし、わたし自身も共学出身だから、女子校ってちょっと想像がつかなくて…

教室長

女子校と共学校の決定的な違いはズバリ、「男子(異性)がいるか・いないか」ですね。そして女子校は伝統ある私立の中高一貫校が多いので、「女子の特性に沿って考えられた教育方針のもと、守られた環境で、ゆったりと学ぶことができる」というイメージを持つ方が多いようです。(※地域によっては公立の女子校もあります)

保護者

確かに、異性の目を気にすることがない分、伸び伸びと学べそうとは思うかも。
そう考えると、女の子の場合、共学校よりも女子校のほうがいいのかしら…?

教室長

共学校には共学校ならではのメリットがありますよ。実際の社会に出れば、「男性もいて女性もいる」環境が当たり前ですよね。

保護者

今の時代、ほとんどの職業で、男性も女性も同じように活躍していますしね。

教室長

男女ともに集団生活をしながら学ぶ共学校は、実際の社会構造に近いわけです。男女の違いを感覚的に理解しやすく、実社会に出てから必要となるコミュニケーション能力が身につきやすい環境といえるでしょう。

女子校出身者に聞いた! 女子校のメリット

保護者

実際に女子校出身の方にお話を聞いてみることができたら、共学との違いがもっとわかっておもしろそう。

保護者

実はわたし、娘の進路について悩んでいた時期に、まわりの女子校出身の方にお話を聞いてみたことがあるんです。 もちろん、学校によっても違うでしょうし、個人差があることですが、皆さん口を揃えて「本当に楽しかった!」とおっしゃっていて…。具体的にはこんな声を聞きました。

◇男子の目がない分、まわりの目を気にせず伸び伸び学べる。
◇同じ「女子」でもさまざまな属性が存在するので、自分が属す場所があり、自分の嗜好が否定されにくい。そのため、自由で大らかに成長できる。
◇男子がいない分、「男子」的な力が育つ。たとえば、自分の意見をはっきりと主張する力や、決断力・実行力など。
◇重いものを運ぶような力仕事も含め、すべて「自力でやる」のが当たり前になる。
◇女子校ならではの行事や部活動がある、もしくはさかん。
◇同性しかいない環境ならではの密度の濃い友人関係が形成できる。

保護者

男子がいないからこそ、男子的な力が育つって、意外だけど、なんだか納得!

教室長

よく、1人の人間の中における「男性」性(決断力や判断力、リーダーシップ、論理的な思考力など)と「女性」性(感覚や感性、感情、直観など)をバランスよく生かすことで、より能動的に自分らしい生き方ができるといわれますが、まさに、そのような生き方が自然と身につく環境なのかもしれませんね。

保護者

女子しかいない環境って、いわゆる「女子力」というか、女性的な環境なのかな?と想像していたのですが、実際は女子しかいないからこそ、かえって男性的に行動する力がつくのでしょうね。

教室長

実際、政治や教育、医学、文化・芸能、マスメディアなど、さまざまな分野で活躍している人物には女子校出身者も多いんですよ。女子校ならでは経験が将来の活躍につながっているという話は時おり耳にしますね。

トップクラスの東大進学率!「女子御三家」

保護者

女子校といえば「女子御三家」が有名ですよね。

教室長

特に東京大学合格者の多い私立女子中学三校、「桜蔭中学校・女子学院中学校・雙葉(ふたば)中学校」は「女子御三家」と呼ばれていますね。いずれも東京都内にある中高一貫校で、すばらしい進学実績を誇る名門校ですが、校風は三者三様、それぞれ異なる個性があるといわれています。

保護者

それぞれどんな特徴があるんですか?

教室長

「桜蔭中学校」は御三家の中でも東京大学進学者数がトップ。医学部や難関私大にも多数の合格者を輩出しています。
「女子学院中学校」は明るく自由な校風で有名。自主性を尊重していて、制服やこまかい校則もなく、生徒会やクラブ活動も活発な学校です。塾関係者のあいだでは「JG」(ジェー・ジー)などと呼ばれます。
「雙葉中学校」の大きな特色は、創立時より重視されてきた外国語教育。英語のほか、中三で全員がフランス語を学び、高校では英語かフランス語を第一外国語として選択します。

保護者

子ども1人ひとりに個性があるのと同じで、学校それぞれにも個性がありますよね。

教室長

校風もそうですし、入試問題の傾向や面接方法も学校ごとに異なるので、傾向に沿った対策が必要になります。「女子御三家」に限らず、校風や特色を照らし合わせ、お子さん1人ひとりの個性や特徴に合った学校を選ぶことが大切ですね。

保護者

同じ女子校であっても校風や特色はそれぞれ異なるし、女子校には女子校ならではの、共学には共学ならではのよさがあるし…どの環境がベストかは、子どもによって違うということですね。

教室長

そうです。1人ひとりにベストな対策と選択を考えていくためには、個別でじっくり、お子さん自身の能力や個性を見極めることが大切ですね。