自由研究のテーマはどうやって選ぶ?  

自由研究のテーマで悩んだら、次のような方法で選んでみましょう。

  • お子さまの興味・関心のあることから選ぶ
  • 難易度に合わせて選ぶ
  • 周りの環境からヒントを得る

 

一つずつご紹介していきます。

 

お子さまの興味・関心のあることから選ぶ

お子さまのやる気をアップさせるためにも、自由研究のテーマは「興味・関心のある分野」から選ぶのがおすすめです。

例えば、植物や昆虫、食べ物、科学、アートなど、お子さまが好きなことから考えてみましょう。

また、自由研究は主に「調査」「観察」「実験」「工作」の4つのカテゴリーに分けられます。先にカテゴリーを決めてから、どんなテーマにするかを考えるのも一つの方法です。

どのカテゴリーが面白そうか、お子さまと一緒に話し合いながら決めていきましょう。

 

難易度に合わせて選ぶ

自由研究のテーマは、学年が上がるにつれて難易度がアップしていきます。お子さまが無理なく楽しみながら取り組めるように、学年に合わせた難易度のものを選びましょう。

低学年(1~3年生)では、家にあるものを使った簡単な実験や工作、植物の観察といったテーマがおすすめです。

高学年(4~6年生)では、データを集めて調べたり、環境や地域の課題について考えたりと、少し難しいテーマに挑戦してみるのもよいでしょう。

また、選ぶテーマによって、準備に必要な時間や道具も変わります。事前に必要なものをチェックし、現実的に取り組めそうかどうか、保護者さまが一緒に考えることも大切です。

 

周りの環境からヒントを得る

お子さまの興味のあることから考えても、なかなか良いアイデアが思い浮かばないこともあると思います。

そんなときは、最近のニュースや時事ネタからテーマのヒントを得るのも一つの方法です。テレビや子ども向けの新聞、インターネットのニュースサイトを一緒に見て、お子さまが興味を持った話題について話し合ってみましょう。

また、夏休みに開催されているイベントやワークショップも良いヒントになります。地域のお祭りやボランティア、科学館の体験教室などで、お子さまが実際に見たり体験したりしたことから、面白いアイデアが生まれるかもしれません。

 

【学年別】夏休みの自由研究テーマのアイデア12選

ここからは、夏休みの自由研究テーマのアイデアを「学年別」にご紹介していきます。

 

面白いものや簡単にできるものをピックアップしているので、ぜひテーマ選びの参考にしてみてください。

 

小学校低学年(1~3年生):夏休みの自由研究テーマ例

まず、小学校低学年(1~3年生)のお子さまに合った自由研究のテーマ例の一部をご紹介します。

カテゴリー テーマ例
実験 水に溶けるものを実験してみよう
工作 理想のまちを作ってみよう
調査 公園や海で拾った石を調べてみよう
工作 紙を使ってオリジナルゲームを作ってみよう
実験 水の表面張力を調べてみよう
観察 空や植物のようすを観察してみよう

一つずつ、見ていきましょう。

 

【実験】水に溶けるものを実験してみよう

身のまわりにあるものが、水に溶けるかどうかを実験するテーマです。

透明なコップや容器に水を入れ、家にある調味料(砂糖・塩など)や、公園で集めてきた土・砂を入れます。そして「何が溶けて何が溶けなかったのか」を観察し、気づいたことをまとめます。

最初は「スプーン1杯分」など同じ量で実験し、そのあと、量を増やしたりお湯に変えたりするとどうなるのか、試してみるといろいろな発見があるかもしれません。

この実験を通じて、お子さまは物事を観察する力や、好奇心、探求心を身につけられます。

 

【工作】理想のまちを作ってみよう

大きな白い紙の上に、折り紙やカラフルなペン、紙コップなどを使って、理想のまちを作るテーマです。

家や学校、お店、公園など、まちに必要なものを考えながら作っていきます。

「こんなまちに住んでみたい」「どんなものがまちにあると、そこに住む人たちは喜ぶかな?」と想像しながら工作することで、お子さまの想像力や社会の仕組みへの関心を育むこともできます。

 

【調査】公園や海で拾った石を調べてみよう

近くの公園や家族で出かけた先の海で、さまざまな種類の石を拾い集めて、それぞれの特徴を調べるテーマです。

集めた石を一つの場所に並べ、色や硬さ、形、大きさなどの特徴を比較します。そして、それぞれの似ているところや違うところなど、気づいたことを表にまとめて整理します。

石の形や種類によっては、その石が誕生した経緯や拾った地域の環境の歴史が見えるなど、より面白い発見があるかもしれません。石を拾った場所や日時を記録したり、虫眼鏡を使って色々な石を比較し「似ている点・異なる点はどこか」など、細かい特徴を観察したりしてみましょう。

この調査では、身近にある自然に興味を持ったり、物事の細かい違いに気づく力を身につけられたりします。

 

【工作】紙を使ってオリジナルゲームを作ってみよう

パズルや迷路、たからさがし、数独といった「オリジナルゲーム」を作るテーマです。基本的には紙、ペン、はさみなど、家にある文房具で簡単に作れます。

ゲームのルールや解き方、ヒントは、お子さま自身で決めることが大切です。計算したり、仕組みを考えたりしながら作っていきましょう。

この工程の中で、「こうしたい」という目標を達成するために、どんな手順で何をすれば最もよいのかを考える「プログラミング的思考」を身につけられます。

簡単なレベルから難しいレベルまで、同じゲームで何種類か作ってみるのもおすすめです。

 

【実験】水の表面張力を調べてみよう

水の表面に働いている力「表面張力」を調べる実験です。

透明なコップに水を入れて、1円玉や10円玉、ボタンなど、家にある軽いものを浮かせます。その結果、水の表面や浮かせたものがどうなったかを観察し、まとめましょう。

結果をまとめるときは、ものが「浮いた」「沈んだ」という様子だけでなく、横から見た水面の形も絵で描いてみましょう。水面がへこんだり上がったりする様子も観察することで、表面張力の働きがよく分かります。

また、このときに気づいたことや不思議に思ったことはメモしておくことが大切です。そうすることで、身近な物事の現象に対し「なぜ?」「どうして?」と考える習慣を身につけられます。その疑問をきっかけに、図鑑やサイトで調べてみて、わかったことやわからなかったことをまとめてみる……といった行動がお子さまの探求心を伸ばすことにもつながります。

 

【観察】空や植物のようすを観察してみよう

空や雲、植物の変化を観察し、日記を作るテーマです。毎日決まった時間に観察を行い、気づいたことをノートに書いていきます。

例えば、セミが幼虫から成虫になる様子など、普段学校があるときには観察できないようなことを記録してみましょう。

スマホやカメラを持っている場合は、写真や動画で記録するのがおすすめです。とくにスマホの「タイムラプス機能」を使えば、数時間のあいだに起こった変化を短い動画で分かりやすく見返せて、目では気づきにくい変化にも気づくことができます。

スマホやカメラを用意できない場合は、実際にお子さまが目で見た様子を絵に描いて、記録する方法もあります。

観察日記を続けることで、物事を最後まで続ける力や、見たことをわかりやすく表現する力を養えます。

 

小学校高学年(4~6年生):夏休みの自由研究テーマ例

続いて、小学校高学年(4~6年生)のお子さまに合った自由研究のテーマ例の一部をご紹介します。

カテゴリー テーマ例
調査 通学路について調べてみよう
工作 地球のことを考えて「エコ・クッキング」してみよう
工作 いろんな模様を作ってみよう
調査 災害について考えてみよう
実験 一番早くできる方法を実験してみよう
工作 おみくじゲームを作ってみよう

それぞれ、見ていきましょう。

 

【調査】通学路について調べてみよう

いつも何気なく歩いている「通学路」を詳しく調べるテーマです。例えば「1日にどのくらいの人が通るのか」「信号は青・赤・黄それぞれ何秒光るのか」などを観察します。

スマホやカメラを持っている場合は、写真や動画で通学路を撮影しておくと、家に帰って見返したときに「この時間帯はお年寄りがよく歩いている」「この道はトラックの交通量が多い」といった新たな発見があるかもしれません。その結果を見て、小学校低学年の子どもにとって安全なのか、お年寄りが歩きやすい状態なのか……といった考察をすることもできます。

この調査を通して、データを集めて分析する力を身につけられます。また、住んでいるまちの交通ルールや仕組み、異なる立場の人の視点に立って考えるきっかけにもつながります。

ただし、撮影した写真や動画に人が映っている場合は、発表資料やまとめ資料に載せられないので注意が必要です。また、通学路を調査するときは必ず保護者の方も一緒に行き、車やバイク、自転車に十分気をつけましょう。

 

【工作】地球のことを考えて「エコ・クッキング」してみよう

環境のことを考えながら、買い物や料理、片付けをする「エコ・クッキング※」に挑戦するテーマです。

前日の余り物を別の料理にアレンジしたり、いつも捨ててしまう野菜の葉っぱや茎を使った料理を作ったりします。

また、水や電気の使用量を減らす工夫をしながら料理することもポイントです。実際に作った料理やレシピ、作りながら気づいたことは、ノートや表にまとめていきましょう。

このテーマを通して、食材や資源の大切さを学んだり、環境のことを考える習慣を身につけたりできます。

なお、お子さまが包丁や火を使うときは、必ず保護者さまが近くでサポートし、十分に注意してください。

 

【工作】いろんな模様を作ってみよう

鉛筆と定規、またはコンパスといった身近にあるアイテムを使って、「幾何学模様」を作るテーマです。

幾何学模様とは、三角形や四角形、円形、直線といった基本的な図形を組み合わせてできる模様のことです。自由に図形を組み合わせることで、オリジナルの模様を作ることができます。

作成した模様を色鉛筆やマーカーで色づけると、より華やかな作品に仕上がります。また、他の人が作った幾何学模様をインターネットで検索し、どんな図形が組み合わさって作られたのかを分析するのも面白いでしょう。

このテーマでは、算数で学ぶ基本的な図形の特徴を理解できたり、定規やコンパスを使って正確に図形を描く力を身につけたりできます。また、図形の組み合わせや配置、色使いから印象が変わることに気づき、さまざまな組み合わせを考えることで、芸術的な想像力や感覚も養うことができます。

 

【調査】災害について考えてみよう

お子さまが住んでいる地域の災害対策を学ぶテーマです。

まずは、住んでいるまちの地図を用意します。インターネットで「○○(町名)+地図」と検索し、出てきた白地図やマップを家のパソコンやコンビニなどで印刷しましょう。

スマホやパソコンを用意するのが難しい場合は、市役所や公民館で地図をもらえる場合もあります。

地図を用意できたら、インターネットもしくは市役所や公民館で、住んでいる町の災害ハザードマップや避難エリアを確認し、地図上に印をつけていきます。

そして、完成した地図を見ながら「実際に災害が起こったときにどんな行動をすればよいのか」「どんなものがあると便利なのか」を考えてまとめてみましょう。

この調査を通して、必要な情報を調べる「リサーチ力」を身につけられ、自分の住んでいる地域の災害対策を考えるきっかけにもつながります。

 

【実験】一番早くできる方法を実験してみよう

いつもの支度や料理を、どの順番で行うと一番早くできるのかを調べる実験です。

例えば、朝の支度を次の2つのパターンの順番で行い、どちらの方が早くできるのかを調べてみましょう。

【パターン①】起床→顔を洗う→朝ごはん→歯磨き→着替え
【パターン②】起床→顔を洗う→着替え→朝ごはん→歯磨き

「こっちの順番でやった方が早いかも」「もっと早くするにはこういう方法もあるかな?」といったアイデアを出しながら工夫し、他のパターンにも取り組んでみて、一番効率的な方法を探します。

目標を達成するための方法を考えたり、試行錯誤したりすることで、お子さまは問題を解決する力や、目標に向かって行動していく力を身につけられるでしょう。

 

【工作】おみくじを作ってみよう

おみくじを作りながら、確率について学べるテーマです。確率や統計の基本を学び、数字を使って物事を考える「数学的思考力」を身につけられます。

まず、おみくじを入れる箱(空になった牛乳パックや空き箱)を作ります。そして、無地のマスキングテープにメッセージを書き、割りばしに貼ります。このとき、「どのメッセージをどのくらいの割合で入れるのか」「このメッセージをどのくらいの割合で出したいのか」、考えながら決めましょう。

おみくじが完成したら、家族や友だちに何回か繰り返し引いてもらい、結果を記録します。このとき、どの結果が多かったか、または少なかったかを計算し、そこから分かったことや気づいたことをまとめてみましょう。

結果をまとめることで、「どのメッセージが何回出たのか」といった確率を知ることができます。また、結果が偏ったり、思うような結果が出なかったりした場合に「なぜ、そうなってしまうのか」「どうしたら予想した結果が得られるのか」を考えることで、問題を解決する力や物事を論理的に考える力、データをもとに判断する力も身につけられます。

 

 

夏休みの自由研究は計画的に取り組もう

自由研究はテーマが思い浮かばないまま後回しにしてしまい、手をつけるのが遅くなってしまうのはよくあることです。

そこで、さまざまな実験や観察で、小学生が生物・地学・化学・物理を楽しく学べる「ベネッセサイエンス教室」の利用も検討してみてはいかがでしょうか。夏休みの期間は、受講生以外も申し込みできる「夏のオプション講座」も開講しています。

通常の講座ではプログラミングを使って検証・考察する実習もあるので、お子さまの知的好奇心や探求心、論理的思考力を伸ばすことができます。

「面白い自由研究をやって、周りと差をつけたい」と思う場合は、ぜひベネッセサイエンス教室を検討してみてくださいね。

ベネッセサイエンス教室について詳しく見る

(※)参照:農林水産省『エコ・クッキング的省エネ&節電のススメQ』

 

夏休みの勉強は「個別指導塾」の活用で効率的に!

夏休みは自由研究以外にも、宿題や勉強などやることがたくさん……。そこで、教科の勉強は東京個別・関西個別の夏期講習を利用し、効率的に進めるのがおすすめです。
生徒1人ひとりに合った学習プランで、苦手な分野を効率よく解消できるので、夏休みのうちにお子さまの苦手を克服して成績アップしたい場合は、ぜひ一度ご相談ください。

小学生の夏期講習について詳しく見る »