そもそも副詞ってどんな役割の言葉?

保護者

「副詞」ってどういうふうに子どもに説明すればよいのかしら?子どもが英語の勉強でわからないらしくて。

保護者

国語の文法で、副詞は動詞や形容詞、形容動詞といった「用言」を修飾する言葉と習ったわ。英語でも同じはずじゃないかしら。

教室長

おおむね間違いありませんね。英語の場合は動詞、形容詞、副詞を修飾する言葉が副詞になります。たとえば「彼はゆっくり走る」という日本語だったら、主語は「彼」、動詞(述語)は「走る」で、動詞の「走る」を修飾する「ゆっくり」が副詞に当たりますね。これをそのまま英語にすると、”He runs slowly.”となります。主語が「He」、動詞が「runs」、「runs」を修飾する副詞は「slowly」となります。

保護者

日本語と併せて説明するとわかりやすいですね。

副詞の種類と副詞を置く位置

保護者

副詞ってほかにどういう種類があったかしら?

教室長

時間を表す副詞、場所を表す副詞、態度や様子を表す副詞、頻度を表す副詞、程度を表す副詞などがあります。

 

【時間を表す副詞】
today(今日)、yesterday(昨日)、tomorrow(明日)、two weeks ago(2週間前)、now(今)など

 

【場所を表す副詞】
on the table(机の上に)、here(ここに)、to school(学校に)など

 

【態度や様子を表す副詞】
fast(はやく)、slowly(遅く)、quietly(静かに)、kindly(親切に)など

 

【手段を表す副詞】
by bus(バスで)、on foot(徒歩で)など

 

【頻度を表す副詞】
always(いつも)、usually(たいてい)、often(よく)、rarely(めったに~ない)、never(まったく~ない)、once a week(週に1回)など

 

【程度を表す副詞】 
very(とても)、almost(ほとんど)など

保護者

そういえば、副詞の種類によって置く位置が決まっているんじゃなかったかしら?

教室長

副詞を置く位置は比較的自由ですが、修飾する動詞や形容詞、副詞のすぐ前に置くと間違いがありません。また、文末に置くことも多くなっています。

保護者

たとえば、「今日私はペンを買った」なら、”Today I bought a pen.”でも、”I bought a pen today.”でもよいわけですよね。

教室長

そうですね。前者の方が、Todayが冒頭に来ている分、強調されているニュアンスがあります。

保護者

”I bought today a pen.”はどうかしら?

教室長

間違いではありませんが、文章がわかりづらくなるため、動詞と目的語の間には副詞を置かないことが普通ですね。

保護者

じゃあ、うちの子もそうだったのかしら。このあいだ課題で、副詞を置く位置で語順問題がバツになったって言っていたんですけれど…。

教室長

もしかすると、それは頻度を表す副詞の場合かもしれませんね。頻度を表す副詞の場合は、位置が大切になってきます。

 

 

【頻度を表す副詞の位置】

 

■一般動詞の文章の場合
頻度を表す副詞は一般動詞のすぐ前に置きます。ただし2語以上になった時には文末に置きます。
(例文)
・I usually go to school by train.
(私はたいてい電車で学校へ行きます。)

 

・I go to school by bus twice a month.
(私は月に2回バスで学校へ行きます。)

 

■be動詞の文章の場合
頻度を表す副詞はbe動詞のすぐあとに置きます。
(例文)
・He is always kind.
(彼はいつも親切です。)

 

 

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不定詞の副詞的用法を身につけよう!

保護者

ほかに英語の副詞で気をつけておくことってありますか?

教室長

to不定詞の副詞的用法については押さえておいた方がよいかもしれませんね。

保護者

「~のために」と訳すtoのことね。

教室長

そうですね。”in order to”と置き換えられる点もポイントです。

保護者

to不定詞って何でしたっけ?

教室長

toのあとに動詞の原形をつけて意味を作る構文ですよ。副詞的用法の例を見てみましょう。to不定詞の部分はわかりやすく[ ]でくくっています。

 

(例文)
・He studied hard [to pass the test] .
=He studied hard [in order to pass the test] .
(彼は試験に合格するために一生懸命勉強した。)

保護者

ちなみにhardもstudiedを修飾する副詞ね。

保護者

passが動詞の原形になっていますね。だんだんわかってきました。

教室長

[ ]でくくった部分が「副詞句」ですね。to不定詞などの副詞句が絡む場合は、副詞の位置によって文章の意味が変わってくることもあるのですが、「修飾する動詞のすぐ近くに置く」という基本を押さえておけば、英作文や語順問題のときにミスを防ぐことができるでしょう。