そもそも偏差値とは何か?

保護者

高校受験で志望校を考える際には「偏差値」を参考にするみたいなんですが、なぜ偏差値なんでしょうか。学校の成績の順位や、模擬試験の点数から判断するのではダメなんですか?

保護者

あら、高校受験は複数の中学校の子が集まって受験するんだから、学校の成績順位だけでは決められないわよ。それに、高校のレベルを選ぶ際は、入試の難易度も重要だけど、入学してからその学校の授業についていけるかどうかも、しっかりと考慮しておきたいわね。

保護者

そう言われればそうですね。でも、いまいち偏差値ってピンとこなくて…自分が平均からどの程度上や下にいるかを表す数値でしたっけ?

教室長

偏差値は自分の学力順位を知るのにとても便利なものなんですよ。テストの平均点を偏差値50として、平均点より高くなるにつれて、51・52・53…と上がっていきます。最高で75あたりでしょうか。平均点より低くなるにつれて、49・48・47……と下がり、最低で25あたりとなります。このように分布していくと、偏差値25~75の間に大部分の人(99%)が含まれます。(※)

保護者

へぇ、偏差値の出し方なんて知らなかったです。

教室長

テストの得点だけを見てしまうと、その価値がわかりませんよね。たとえば80点を取ったとしても、それがすごいことなのかどうかはわかりません。平均点が60点のときと70点のときとでは評価が変わってきますからね。このように、問題の難易度や見た目の点数に左右されることなく、正確に自分の学力位置をつかむことができるのが偏差値なんですよ。

保護者

自分の位置を知ることは重要ですよね。高校受験では、一定の得点以上の人が全員合格するのではなく、得点の上位から決められた分だけの受験者を合格にするんですもんね。

教室長

おっしゃる通りです。もちろん内申点などの要素もありますが、試験の得点順位は非常に重要になりますね。

保護者

それじゃあ、各学校の偏差値と自分の偏差値を知らないと、入試に合格することはもとより、志望校を選ぶことすら難しいんですね。そういえば、同じ高校でも偏差値が違うことがあるという話を聞いたことがあるんですが、そんなことってあるんですか?

教室長

それはおそらく、同じ高校内でもクラスによって授業レベルを変えている場合ですね。普通クラスとは別に、理系クラスや進学クラスを特別に設けているようなケースです。その場合は、自分が行きたいクラスの情報をしっかりと確認しておくことが大切ですね。

 

 

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偏差値をもとに志望校を決めるときのポイント

保護者

高校受験では、第一志望と自分の偏差値より高い「挑戦受験」だけをするお子さんもいるみたいだけど、これはかなり危険よね。最悪の場合、高校受験浪人になってしまう場合もあるそうよ。確実に高校に進学したいのであれば、「すべり止め」と呼ばれる受験もしておきたいわね。

保護者

挑戦受験、第一志望、すべり止めの高校を選ぶとき、それぞれ偏差値ってどうやって活用すればいいんでしょうか。

教室長

一般的に自分の偏差値から±3~5の範囲で検討していくといいと言われています。たとえば偏差値55のお子さんだとしたら、偏差値58より上はチャレンジ圏になるでしょう。反対に偏差値52以下であれば安全圏です。そして、その真ん中にある53~57あたりが実力相応圏とみなします。それぞれから学校を選んで受験するのがおすすめです。(※)

志望校選びは第三者の意見も参考に

保護者

でも、偏差値だけで志望校を選んでいいのかしら?入学してからミスマッチに気づくなんてことが起きるんじゃないかと心配ですね。志望校の校風や授業内容などが子どもに合っているかも含めて、総合的に選べるといいわよね。

保護者

そうですね。受験校は、娘の意見を尊重しながら一緒に選んでいきたいと思います。でも、入学後のミスマッチについては考えていなかったです。どうしたらそういう事態を防げるんでしょうか?

教室長

第三者の意見を聞いてみるのも有効ですよ。もちろん学校の先生でもいいんですが、高校受験対策の知識や経験が豊かな塾に通えば、的確なアドバイスをしてくれることでしょう。特に個別指導塾などでは、生徒1人ひとりの資質をきちんと理解してくれた上で、偏差値だけにとらわれない志望校選びの手助けをしてくれます。進路を考える際は、一度アドバイスを求めてみるといいかもしれませんね。

保護者

ありがとうございます!志望校選びのイメージが具体的になってきました。

(※)参照:進学研究会 高校情報ステーション
https://www.school-data.com/examinfo/exam_info03_02.php