中学受験は「小4」からの対策では遅い!

保護者さまが小学生だった頃は、中学受験の準備・対策は小学4年生になってから……と言う風潮があったかと思います。

しかし近年の傾向から、中学受験で志望校に合格するには、小学4年生からのスタートでは間に合わない場合があります。中学受験の準備は、小学校低学年から始めておくことが必要です。実際に、小学1~2年生から塾に通い始めるお子さまも増えてきています。

今までよりも早い時期からの準備が必要な最大の理由は、近年の中学受験の出題傾向に大きな変化があるからです。

では、この数年で、中学受験の動向はどのように変わったのでしょうか?

 

中学受験の動向はどのように変わった?

近年の中学受験の変化としては、主に次の2つがあります。

  • 入試で問われる力が変化している
  • 難関校以外の中学校でも倍率がアップしている

 

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

 

入試で問われる内容が変化している

数年前の中学受験では、身につけた知識や技能(解き方)を活かして、どれだけ早く・正確に答えを出せるかを問う問題が中心でした。

学習内容の「インプット(知識・技能を習得する)」と「アウトプット(学んだ内容を活かして問題を解く)」を繰り返すことで、中学受験に向けた対策を行っていたのが当時の受験生たちです。

しかし、近年の中学入試問題では、次のような出題傾向が見られています。

<近年の中学入試問題の出題傾向>

  • 細かい知識を問う問題や、特殊な方法で解く問題が減っている
  • 問題文や選択肢などの文章量が増えている
  • 問題文や資料をもとに情報を整理し、知識や技能を組み合わせながら工夫して解く問題が増えている

このような思考力・論理力を必要とする問題が出題されるようになったため、単に知識や技能を身につけるだけでは、対応が難しくなっているのです。

今後の中学入試問題に対応していくには、次のような力を身につける必要があります。

<これからの中学受験で求められる力>

  • 自分の知っている解き方を組み合わせて、問題の答えを見つける力
  • 初めて見る問題文・資料を読み取って情報を整理し、物事の関連性に気付く力
  • 問題文で指示された手順通りに手を動かし、その結果からパターンやルールを見つける力

なお、この傾向は一部の難関校だけでなく、中堅校でも見られています。中学校側が受験生に対して求める力が変わったことにより、中学入試問題で問われる力も変わっているのです。

 

大手中学受験塾のカリキュラムにも変化が!

これからの中学受験で求められる力を身につけるには、それなりの時間が必要です。最近の中学入試問題の傾向に合わせて、大手中学受験塾の学習カリキュラムも、次のように変わっています。

以前の傾向

・小学4年生になる前の小学3年生の2月から学習をスタート

小学6年生の夏休み前に単元学習を終了させる

・小学6年生の夏休み(夏期講習)で、学習内容の総復習を行う

・小学6年生の9月以降は、入試に向けた実践的な学習を行う

最近の傾向

小学6年生になる前(小学5年生の1月)に単元学習を終了させる

・夏期講習などの長期休暇中の授業は、既に学んだ内容の総復習ではなく、先の単元に進む内容のカリキュラムになっている場合も

大きな変更点として、以前よりも単元学習を終える時期が大幅に早まっています。小学5年生の1月までに単元学習を終了させることが、中学受験に向けた学習のスタンダードになりつつあるのです。

また、これまで夏期講習などの長期休暇中の授業では学習内容の復習をメインに行っていたものの、先の単元に進む内容のカリキュラムに変更している塾もあります。

このように、多くの学習塾では、以前と比べてカリキュラムの進むスピードが早くなっています。そのため、お子さまが一度塾の学習についていけなくなると、後からの巻き返しが難しい状況になっているのです。

 

お子さまのペースに合わせて中学受験対策をしたい場合は……

「子どもの苦手科目やつまずきポイントを重点的に対策してほしい!」など、お子さまの学習進捗に合わせて、中学受験対策を効率的に進めたい方は「個別指導塾」を検討してみてはいかがでしょうか。

個別指導塾の東京個別指導学院・関西個別指導学院では、お子さま1人ひとりの苦手科目や志望校に合わせた指導を行います。

お子さまが集団塾の授業で解決できなかった内容や、つまずいた内容のフォローにも対応しています。お子さまの苦手を克服し、最短距離で志望校合格を目指したい場合は、ぜひ一度ご相談ください。

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難関校以外の中学校でも倍率がアップ

近年では、主に次の理由から中学受験の倍率がアップしています。

  • 偏差値の高低にかかわらず、魅力的な学校が増えている
  • 受験生の「安全志向」が高まっている

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

 

偏差値の高低にかかわらず、魅力的な学校が増えている

中学受験の倍率がアップしている1つ目の理由として、偏差値の高低にかかわらず、魅力的な学校が増えていることが考えられます。

コロナ禍の状況のなか、私立中学校は一般的な公立中学校よりも柔軟で素早い対応(オンライン授業の導入など)を行っていました。

これをきっかけに私立中学校へ注目が集まり、偏差値の高低にかかわらず魅力的な教育を行っている学校が増えていることが、多くの保護者さまに知られるようになったのです。

<魅力的な教育を行っている学校の例>

  • 独自の英語教育や理数教育に力を入れている学校
  • 校風が自由な学校
  • 一般的な公立中学校では受けられないような「探究学習」を行っている学校

このように、保護者さまにとって「自分の子どもを通わせても良いかも!」と思える学校の選択肢が増えたことで、1人あたりの出願校数が増えている傾向にあります。

さらに最近では、受験日の追加や変更午後から実施する試験(午後入試)の設定などを行っている私立中学校も。受験生が複数の学校を受けやすい環境が整えられていることにより、1人あたりの出願校数が増えて、全体的な中学受験の倍率がアップしているのです。

 

受験生の「安全志向」が高まっている

中学受験の倍率がアップしている2つ目の理由として、合格校を確保したいと言う思いからの「安全志向」が高まっており、1人あたりの平均出願校数が増えてきていることが考えられます。

首都圏模試センターの発表によると、2023年度の受験生1人あたりの平均出願校数は6.92校でした。

また、先ほどお伝えした「偏差値にかかわらず魅力的な教育を行っている学校」を受験する生徒が増えていることから、難関校以外の中学校でも受験倍率が上がっており、中学受験の合格率は年々下がっています。つまり、今までよりも中学受験に合格する難易度が上がっていると言うことです。

このような環境変化も踏まえて、なるべく早い時期から中学受験に向けた準備・対策を始めることが必要になります。

 

【学年別】中学受験に向けて今やっておくべきこと

近年の中学受験で必要な力を身につけるには、今まで以上に早い時期からの対策が大切ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

とは言え、「具体的にどのタイミングで、何から対策していけばいいの?」と疑問に思うこともありますよね。

基本的には、小学1~3年生のうちに規則正しい学習・生活の習慣を身につけ、4年生で基礎学力を身につけていきます。5年生から深く考えて、じっくり取り組むような本格的な学習もスタートし、6年生では志望校の確定と合格に向けた対策に取り組みましょう。

学年 学習 志望校選び

1~3年生

・規則正しい生活習慣・学習習慣をつける

・読み書きや計算を早くできるようになる

・読書や運動、生活・社会体験などの機会をつくる

・なぜ中学受験をするのかを考える

・ご家庭の教育方針や、お子さまにどんな教育を受けさせたいかの目線合わせ

・幅広い種類の学校を調べておく

4年生

・4教科(国語、算数、理科、社会)の基礎学力を定着させる

・じっくり問題に取り組み、細かいところまで丁寧に読むなどの学習姿勢を身につける

・ご家庭の教育方針に合いそうな学校から、幅広い種類の学校に足を運ぶ

・お子さまと一緒に学校見学へ行って志望校選びに参加させることで、中学受験を自分ごと化させる

5年生

・なぜそうなるのか、間違えた場合はなぜ自分の考え方や解き方ではいけないのか等をじっくり考え工夫する学習を行う

・お子さまと保護者さまが気に入った学校の特徴に似た学校を厳選して見つける

・現状のお子さまの偏差値から±10ポイントの範囲の学校を中心に、10校程度の学校へ足を運ぶ

6年生前半

・さまざまな知識・技能(解き方)を組み合わせて解く問題への対応力をつける

・これまで学んだ内容の総復習を完了させる

・夏休み前までに第一志望校を仮置きでもよいので設定する

6年生後半

・これまでの学習内容から、ランダムに問題が出されても、対応できる力をつける

・受験校の過去問題演習で、合格ラインの点数をとれるようにする

・夏休み終了時点で、第一志望校を確定させる

・最適な出願校群(「実力相応」「おさえ校」「安全校」)を設定する

・受験校の入試説明会(保護者さま)、入試体験会(お子さま)に参加する

ここからは、各学年別に「今やっておくべきこと」を詳しくお伝えしていきます。

 

小学校低学年(1~3年生)でやっておくべきこと

小学校低学年(1~3年生)の時期は、長時間机に向かって学習したり、具体的な志望校を決めたりする必要はありません。

 

中学受験に向けて、大きく次の4つのことに取り組んでいきましょう。

  • 規則正しい生活習慣・学習習慣を身につける
  • 読み書きや計算を早くできるようになる
  • 読書や運動、生活・社会体験などの機会をつくる
  • 学校選びの「軸」について考え始める

 

それぞれ、詳しくご説明します。

 

規則正しい生活習慣・学習習慣を身につける

小学校低学年(1~3年生)の時期は、夜更かしをしない、朝寝坊をしない……など、規則正しい生活習慣を身につけることが大切です。そして、毎日の規則正しい生活習慣の中で、お子さまが短時間でも勉強する習慣をつけられるようにしましょう。

また、この時期は「分かった」「できた」など、お子さまが学習する楽しさを感じられる経験を重ねていくことも重要です。

なかには、低学年のうちから小学4年生以降に学ぶ内容を教えるような中学受験塾もあります。しかしそのような塾でも、小学4年生になる前(小学3年生の2月)にスタートするコースで、改めて学べるカリキュラムを用意しています。

小学校低学年(1~3年生)のお子さまの場合、難しい内容を学ばせたり、無理をして学習スピードを早めさせたりする必要はないのでご安心ください。

 

読み書き・計算を早くできるようにする

小学校低学年(1~3年生)のうちに、お子さまが読み書きや計算を早くできるように練習させましょう。なぜなら、読み書きや計算のスピードを早めておけば、学習のスピードをアップでき、中学受験への対策もスムーズに進められるようになるからです。

まだお子さまが小学校低学年(1~3年生)のうちは、必要とされる学習量が少ないので、ゆっくり時間をかければ全ての学習範囲を終えられるかもしれません。

しかし、学年が上がるにつれて学習量が増えていくので、読み書きや計算のスピードがゆっくりなままだと、学習に追いつけなくなってしまいます。

さらに、記事の前半でもお伝えしたとおり、中学受験に向けたカリキュラムが進むスピードは早まってきています。

お子さまが小学4年生以降の学習にもついていけるように、文章を正確に早く読める(それなりのきれいさで)字が早く書ける計算が早くできる……と言った力を身につけさせることが重要です。

 

読書や運動、生活・社会体験などの機会をつくる

小学校低学年(1~3年生)の時期は、読書や、スポーツクラブなどを通じた適度な運動の習慣を身につけさせることも大切です。

読書は、お子さまが語彙力を増やしたり、文章に慣れたりするために効果的です。

また、中学受験は学力だけでなく「気力」や「体力」も必要になるので、適度な運動を習慣づけさせることも重要になります。

日頃から運動の習慣がなく、体力が足りないお子さまの場合、小学校高学年になったときに多くの休憩・睡眠時間が必要になり、学習時間が少なくなってしまう可能性も……。

高学年になればなるほど学習時間が増え、読書や運動に使える時間が少なくなっていくため、これらの習慣は小学校低学年(1~3年生)のうちに身につけさせましょう。

さらに、日頃の生活のなかで、「家事のお手伝いする」「積極的に公園で遊んだり動物と触れ合ったりする」「博物館や科学館に足を運ぶ」「旅行に行く」「サマースクールに参加する」……など、お子さまにさまざまな経験・体験の機会を与えることも重要です。

近年の中学入試問題では、実際の生活や社会と関連させて考えさせる問題が増えています。

日頃からお子さまにさまざまな経験・体験の機会を与えることで、「あのときの出来事と似ている」「そこに行ったことがある」などの気付きをきっかけに、入試問題を解きやすくなると言ったメリットがあります。

 

学校選びの「軸」について考え始める

小学校低学年(1~3年生)の時期は、保護者さまとお子さまで、ご家庭の教育方針や、お子さまの得意な教科・興味のあること・将来の夢など、学校選びの軸となるようなことを話し合ってみてください。

なぜなら、学校選びの軸があやふやになってしまうと、志望校を決めるときに偏差値やネット上の評判に振り回されてしまう可能性があるからです。

お子さまと目線合わせした内容をもとに、「お子さまにどんな教育を受けさせたいのか」「将来どんな大人になって欲しいのか」などを考えていきましょう。また、この時期は、幅広い種類の学校を調べ始めておくことも必要です。

 

小学4年生でやるべきこと

小学4年生では、大きく次の2つを意識して、日々の学習や志望校選びに取り組んでいきましょう。

  • 4教科(国語、算数、理科、社会)の基礎学力を定着させる
  • お子さまと一緒に学校見学へ行き、中学受験を自分ごと化させる

 

それぞれ、詳しく紹介していきます。

 

 4教科(国語、算数、理科、社会)の基礎学力を定着させる

小学4年生のうちに、4教科(国語、算数、理科、社会)の基礎学力を定着させましょう。

基礎学力を定着させるには、お子さまがモチベーション高く、主体的に学習に取り組めるように、家庭内で保護者さまがサポートしていく必要があります。

保護者さまは、お子さまが集中して勉強に取り組めるように、学習環境を整えたり、学習時間を確保したりすることを心がけていきましょう。家でのお子さまの学習時間は、個人差や目標差もありますが、毎日2時間程度を目安としてください。

また、この時期はじっくり問題に取り組んだり、丁寧に文章を読んだりする学習姿勢を身につけ始めることも重要になります。

日々の学習のなかで、宿題は忘れずにやる、宿題のやり直しができている、単に問題を解く、テキストを読む……と言った基礎的なことだけでなく、集中して問題と向き合う文章の細かい点まで詳しく読む……と言った学習姿勢も身につけていきましょう。

また、小学4年生くらいのタイミングから、同じ種類の模擬試験を受け始めることをおすすめします。お子さまの学習状況の確認や、小学5年生以降の志望校選びに役立つからです。

模擬試験については、小学5年生のところで詳しく説明しています。

 

お子さまと一緒に学校見学へ行き、中学受験を自分ごと化させる

小学4年生になったら、小学3年生までの期間で考えた「学校選びの軸」をもとに、色々な学校について調べ始めてください。

また、この時期は、お子さまと一緒に学校見学に行ったり、学校選びをしたりすることが大切になります。

小学4年生は、お子さまに自我が少しずつ芽生えてくる時期です。その時期に、お子さまが強制的に勉強させられている状態になっていると、本人のモチベーションが下がり、小学5年生以降の学習に支障が出る可能性も……。

お子さまに「なぜ、自分は中学受験に向けて学習しているのか」を理解させて、勉強のモチベーションを保たせるためにも、本人が関心を持てるような学校の見学に連れていきましょう。

なお、小学4年生の時期に学校見学へ行くときのポイントも、幅広い種類の学校を見ておくことです。

受験までにまだ時間がある時期だからこそ、先入観にとらわれず、さまざまな種類の学校を見ておくことで、お子さまに合う学校を見つけやすくなります。

次のチェックポイント例を参考に、お子さまに合う学校を探してみてください。

学校選びをするときのチェックポイント例

・共学か別学か

面倒見の良い学校か、自主性を尊重する学校

・ほぼ全員が系列の大学に進む「大学付属校」か、約半数の生徒が系列の大学に進む「半付属校」、もしくは系列の大学がない・系列の大学へ進学する生徒が少ない「進学校」か

・外国語教育や理科教育、探究活動など、特定の分野に力を入れているか

・お子さまの興味関心が持てる行事や課外活動があるか

 

このように、私立中学校にはさまざまな種類があり、それぞれに違った良さがあります。

お子さまと一緒に複数の学校へ足を運ぶことで、「中学生になったらあの学校に通いたい」「この学校の雰囲気が良さそう」など、お子さま自身も学校選びに参加する機会を作れます。

本人が学校選びに関わることは、中学受験の主役が保護者さまではなく、お子さま自身であると実感させるために重要です。

 

小学5年生でやるべきこと

小学5年生では、主に次の2点を意識して、中学受験対策に取り組みましょう。

  • 問題をじっくり考え、繰り返し学習する
  • お子さまが興味を持った学校を中心に、10校程度の学校へ足を運ぶ

 

それぞれ、詳しくお伝えしていきます。

 

問題をじっくり考え、繰り返し学習する

小学5年生では、各教科の基礎知識を身につけたうえで、じっくり考えながら問題を解き、繰り返し学習しましょう。繰り返し学習をすることで、問題に慣れることができると同時に、学習内容の理解・定着につながります。

また、小学5年生からは、複数の知識・技能(解き方)を組み合わせる問題が出てくるなど、学習内容がより複雑になります。そのため、単に丸暗記したり、問題のパターンを覚えたりする勉強法では、出題範囲の広い模擬試験などで高い点数をとれなくなってきます。

複雑な問題に対応できるようになるには、ただ与えられた問題を解いて答え合わせするだけでなく、「なぜこの問題はその答えになるのか」「なぜこの解答は間違っていたのか」など、問題を解くプロセスをお子さま自身に考えさせる学習を行いましょう。

同時に、次の2つの内容に取り組むことも大切です。

  • 勉強配分のバランスを上手くとれるように心がける
  • 同じ種類の模擬試験を何回も受けさせる

 

小学5年生は、特定の教科や学習分野で好き嫌いが出やすい時期です。反抗期が重なることもあり、お子さまが嫌なことはやらなかったり後回しにしたりしてしまうことで、得意な学習と苦手な学習の差がつきやすくなります。

できるだけお子さまの苦手な分野を増やさないためにも、保護者さま側で「どの教科・分野をどのくらい勉強させるか……」と言った、勉強配分のバランスを上手くとれるように心がけましょう。

また、小学5年生になったら、同じ種類の模擬試験を毎回受けさせるようにしてください。模擬試験の結果からお子さまの学習進捗・理解度をチェックし、必要に応じて今後の学習計画や学校選びを見直すことが必要になる場合があるからです。

 

お子さまが興味を持った学校を中心に「10校」の見学へ行く

小学4年生の学校見学でお子さまの反応が良かった学校と、同じような特徴を持つ学校を見つけて、実際に足を運びましょう。

首都圏では、2023年度の1人あたりの平均出願校数は6.92校であるため、小学5年生のうちに見学へ行く学校の数は「10校」を目安にすると良いです。

なお、実際に足を運ぶ学校は、模擬試験を受けて分かった「現在のお子さまの偏差値」から±10ポイントの範囲で探すことがおすすめです。

なぜ、±10ポイントの偏差値の範囲で探すことが大切なの?

小学5年生くらいの時期から、受験生の成績に大きな差がつき始めます。入試までに大きく成績を伸ばす受験生もいれば、現状の偏差値と変わらないまま入試を迎える受験生、偏差値が下がってしまう受験生もいます。

「受験までに子どもの偏差値をアップさせて、難易度の高い学校を目指させたい!」と思う保護者さまも多いかもしれません。しかし、実際は体調を崩してしまったり、学校や塾での人間関係に悩んだりするなど、学習面以外の理由で、お子さまの成績が下がってしまうことも……。

だからこそ、ご家庭の方針やお子さまの興味関心などの軸に加えて、現在のお子さまの学力と今後の変化も視野に入れた学校選びが大切になるのです。

 

小学校6年生でやるべきこと

小学6年生になったら、大きく次のステップで中学受験に備えていきましょう。

  • 夏前までにさまざまな問題に対応できる力をつける
  • 夏休みが終わる頃に第一志望校を決定する
  • 志望校合格に向けた対策を行う
  • 出願校を決める

 

各ステップで大切なポイントや、注意点をお伝えしていきます。

 

夏前までにさまざまな問題に対応できる力をつける

小学6年生の夏前までは、次の2つのポイントを意識して、学習に取り組ませます。

  • 一通りの基礎知識・技能(解き方)が身についている状態にする
  • 複数の知識・技能を組み合わせた問題を繰り返し解き、さまざまな問題内容に対応できる力を身につける

 

また、夏休みに入る前までに、お子さまの興味関心はもちろん、直近の模擬試験での偏差値も踏まえたうえで、仮置きでも第一志望校を決定しておく必要があります。

なぜなら、「志望校合格に向けて何が足りないのか……」と言った、志望校とお子さまの学習進捗のギャップを理解するためです。

このギャップを理解することで、中学受験までに足りない部分を補うために必要な学習量や、夏休みの期間で学習する内容の優先順位を決めやすくなります。

 

夏休みが終わる頃に第一志望校を決定する

夏休みが終わる時点で、これまでの学習内容を総復習し、志望校合格に足りない部分の学習を克服できている状態にさせることが理想です。

そして、お子さまの学習の進捗を確認しつつ、夏休みが終わる頃に第一志望校を決定しましょう。もし学習進捗が遅れている場合は、「何月までに第一志望校を確定させるのか」と言う期限を決めると良いです。

期限を決めておくことで、第一志望校の決定をずるずると後回しにして、志望校対策に使う時間がどんどん減ってしまう……と言った事態を防ぎましょう。

 

志望校合格に向けた対策を行う

小学6年生の夏休み以降は、次の3つのステップに沿って、志望校合格に向けた対策をスタートさせましょう。

志望校対策の3ステップ

  1. さまざまな知識・技能(解き方)を組み合わせるなど、総合的な問題を本人なりに工夫して解く力を身につける
  2. 各教科のさまざまな分野や単元からランダムに問題が出題されても、対応できる力を身につける
  3. ①と②が身についた状態で、受験校(志望校)の過去問題を解く練習をする

①・②の力が身についたうえで志望校の過去問題に取り組ませると、「今の子どもの力で、実際に第一志望校に合格できるのか……」と言った、模擬試験の志望校の合否判定だけでは分からないことを確かめることができます。

注意点として、③の過去問題に取り組み始める時期は、お子さまの志望校によって、秋からでは遅い場合もあります。

「志望校の難易度に合わせて、どのタイミングから志望校の過去問題を解き始めさせるのか」、「そこから逆算すると、いつまでに志望校を確定させる必要があるのか……」と言ったことを考えて、過去問題の演習を開始させる時期を決めましょう。

なお、過去問題は1回解くだけでは効果が薄いです。志望校に合格するラインの点数を取れるようになるには、志望校合格に向けて必要な学習内容を洗い出す足りない部分を補う似ている問題を解く改めてもう一度同じ問題を解く……と言うように、繰り返し演習を行う必要があります。

また、近年の倍率がアップしている中学受験では、ただ問題を解けるようになるだけでなく「得点力」を上げることも求められています。

得点力とは?

問題を解く順番や時間配分を工夫しながら、答えを解答用紙(欄)に正しく記入して、制限時間内に1点でも高い点数をとる力を「得点力」と言います。

中学受験では、制限時間内に1点でも高い点数をとれるようになることが求められます。なぜなら、中学入学試験(筆記試験)は問題が解けるかではなく、制限時間内で解答用紙(欄)にどれだけ正解の答えを書けたかで合否が決まるからです。

「学力」だけでなく「得点力」も上げないと、「問題は解けたのに、時間内に答えられなかった……」と言うように、点数や結果につながらない可能性も。

過去問題演習の対策には、多くの時間がかかってしまいます。受験当日までに完了できるような計画を立てて、お子さまにしっかり取り組ませることが重要です。

 

出願校を決める

次の表の基準を参考に、学校を難易度別に分けて考え、お子さまが出願する学校を決めましょう。

難易度 目安の基準
チャレンジ校 お子さまの偏差値+5~10ポイント以上の学校
実力適正校 模試の判定が常に80%以上の学校
押さえ校 お子さまの偏差値-5ポイントの学校
安全校 お子さまの偏差値-10ポイントの学校

同時に、保護者さまは出願校の「入試説明会」に参加し、出願校が「入試問題体験会」や「プレテスト」を実施していれば、お子さまに参加させましょう。

入試説明会では、過去の入試問題の正答率・出題方針などを説明してくれる学校もあります。過去の出題傾向を掴めると、お子さまの志望校合格率や足りない部分をより明確にすることが可能です。

また、入試問題体験会やプレテストは、実際に入試会場となる受験校の教室を使って実施される場合が多いです。受験前に足を運ばせることで、お子さまが入試本番の会場の雰囲気に慣れることができます。

 

参考:寺田拓司((株)東京個別指導学院 進路指導担当)「てら先生の教育業界基本メソッド:中学受験の説明会・学校行事の見学のポイントは?何年生から子どもを連れていくべき?」 DIAMOND教育Labo 2023年7月31日

 

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この数年で変化が大きい中学受験。志望校に合格するには、低学年のうちから段階的に準備を進めていくことが大切です。

とは言え、この記事だけでは「どのように進めていけばいいか分からない」「家庭内だけでサポートできるか不安……」と思われる保護者さまも多いのではないでしょうか。

そんなときは「中学受験塾」の利用を検討することも一つの方法です。最近の中学受験塾は、低学年向けのコースを用意しているところもあります。

なお、「子どもが低学年のうちは、習い事や家庭での生活も大切にしたい」と思う場合は「個別指導塾」の利用がおすすめです。お子さまのスケジュールや学習状況に合わせて、柔軟にカリキュラムを組めるので、習い事などと両立しながら中学受験の対策ができます。

個別指導塾の東京個別指導学院・関西個別指導学院では、お子さまの性格や学びたい内容・将来の夢に合った志望校選びや、志望校合格に向けた目標設定・家庭学習管理などを徹底的にサポートしています。

お子さまに最適な学習計画で、効率的に中学受験対策をしていきたい方は、ぜひ一度検討してみてくださいね。

 

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お子さま主体のカリキュラムで、志望校合格に向けた中学受験対策をサポートします。保護者さまとの面談の場も定期的にご用意しているので、お子さまの学習進捗の確認や、中学受験に向けたご質問・ご相談をしやすい環境です。

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