第一志望が都立高校という受験生の多くが利用する「併願優遇」

保護者

うちの上の子は入りたい部活動があるからと都立高校を志望しているの。担任の先生に都立高校を受験するなら「併願優遇」も考えたほうがよいと言われて…。併願優遇ってどんな制度なんですか?

保護者

授業料の手頃さもあって、都立高校は人気があるから…。

教室長

そうですね。都立高校はここ数年、高倍率が続いていて、倍率2倍以上という学校も少なくありません。

保護者

2倍というとその都立高校の受験生のうち、2人のうち1人しか合格できないんですね。

教室長

高校浪人は選択しないご家庭がほとんどですから、都立志願者は併願校として、いわゆるすべり止めを受験する人が多くなりますね。

保護者

都立高校と私立高校で、一般入試と推薦入試などを組み合わせて併願校を選ぶんですよね?

教室長

はい、そこでうまく利用したいのが併願優遇なのです。併願優遇とは、私立高校が行っている一般入試の制度のことです。都立高校や公立高校が第一志望の生徒さんに対して併願校に選んでもらうために、一定の条件で優遇しますよというものです。

「併願優遇」の流れと気をつけたいポイント

保護者

私立高校の併願優遇って具体的には、どんな制度ですか?

教室長

併願優遇はそれぞれの私立高校が出す「内申点○点以上」といった基準をクリアしていれば、その私立高校の合格が保証される制度です。ほぼ内申点だけで合否が決まることも多いようです。

保護者

確か模擬試験の偏差値も使えるんじゃなかったかしら?

教室長

もしも内申点が足りない場合は、偏差値なども見ながら考慮する私立高校も多いようです。もちろん、都立高校受験向けの模擬試験の偏差値で大丈夫です。学校によっては模擬試験の偏差値だけでなく、英検・漢検なども使えますよ。

保護者

併願優遇ってどうすれば受けられるんですか?

まず高校の学校説明会や個別相談に行くんですよね?

教室長

そうです。夏休み明けから開かれる学校説明会や個別相談に行って受験する年度の併願優遇の条件を確認してください。塾の先生に聞いても、きっと詳しく教えてくれるでしょう。その上で、中学3年の11月頃に中学校で行われる三者面談で、先生に併願優遇を利用したいということを伝えます。

保護者

内申点や模擬試験の偏差値といった基準に本人の成績が合っていれば併願優遇を利用できるんですね。併願優遇を受けていれば100%合格ということなんですか?

教室長

一般入試の得点がかなり低かったり、面接の態度が著しくわるかったりしなければほぼ合格すると言われています。高校によっては「入試の得点が○点以上」と条件がある高校もあるので、やはり説明会や個別相談で詳しい条件をお聞きになったほうがよいですよ。

保護者

都立高校が第一志望で、私立の併願優遇を利用するとして、さらに私立高校をもう1校受けることはできるのかしら?

教室長

それは難しいかもしれません。併願優遇を実施している高校では「第一志望の都立高校に落ちたら必ず本校に入学すること」という規定があることが多いんです。この場合、他の私立は併願できません。「他の私立も併願可能」という場合もありますが、あまり多くありません。

 

 

 

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安易な利用は後悔のもと。併願校選びは慎重に

保護者

都立高校を受験する場合、併願優遇は便利な制度である反面、よく考えずに利用すると入学後に後悔することがあると聞いたことがあります。

保護者

そうね。第1志望の都立高校のことばかりを考えがちだけど、併願優遇を利用するなら、納得して進学できる私立高校をじっくり選ぶべきですね。

保護者

何だか心配になってきたわ…。併願校はどんなふうに選んだらよいでしょうか?

教室長

まずは情報を集めるのが先決です。前年度の募集要項を参考にしたり、学校説明会に行ってみることから始めてみては?

ただ、私立高校では入試の仕組みなどはそれぞれの学校が独自に決めるので、細かい違いがあってわかりにくいこともあります。大切なのは、私立高校の担当の先生にきちんと意向を伝えて、お互いに納得した上で進めていくことです。わからないことや困ったことがあれば、地域の高校受験についてノウハウをお持ちの方、たとえば中学校の進路指導の先生や塾の講師にご相談されるのもよいと思いますよ。

 

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