「自己PRカード」や自己PR文は何に使われる?

保護者

うちの子が中学校から「自己PRカード」を配布されて、何に使うのか聞かれたのだけど…。

教室長

お子さんは都立高校を志望しているんでしたね。国公立・私立を問わず高校受験では自己PR文を提出しなければならないことがよくあるんです。中でも都立高校のものは「自己PRカード」と呼ばれます。

保護者

就職活動では自己PR文とか自己推薦文を書きましたけど、高校受験でも必要なんですね。入試ではどのように使われるんですか?

教室長

入試の面接でも使われますし、入学後、生徒さんの指導の参考資料にもなります。推薦入試や面接のある一般入試では、この「自己PRカード」などの自己PR文をもとに面接が行われるので、決して軽視できません。

保護者

自己PRカードはいつ提出するんですか?

教室長

公立中学校に在学していれば、都立高校志望者には中学校から配布されます。入試の形式によって、面接を受ける場合は出願時に入学願書や調査書などと一緒に提出することになります。

保護者

面接のない入試を受ける場合は提出しなくてよいのですか?

教室長

出願時には提出しなくてよいのですが、都立高校への入学が決まったら入学後のクラス分けや進路指導の参考資料にするために提出が求められます。

保護者

なるほど自己PRカードについてわかってきた気がします。

保護者

うちみたいに、私立高校を目指している場合はどうなるんでしょう?

教室長

国公立・私立では都立高校と少し違うことがあるので確認が必要です。高校の募集要項をチェックするか、進路指導の先生に聞きましょう。

自己PR文には何を書けばよいの?

保護者

自己PRカードはどんなふうに書くとよいのでしょうか?

教室長

都立高校の自己PRカードには「志望理由について」、「中学校生活の中で得たこと」、「高等学校卒業後の進路」の3項目がありますね。

保護者

そうです。自分をPRすると考えると、どんなことを書けばよいか迷ってしまうみたいで…。

教室長

都立高校以外の国公立・私立でも自己PR文で書くべき内容はほとんど同じです。志望理由・動機、中学校生活でがんばったことや得たこと、将来の夢や目標について書けばよいのですが、まずは中学校生活でがんばったことを考えてみてはいかがでしょう?

保護者

がんばったこと…部活動でもよいかしら?

教室長

もちろん大丈夫です。学習面で力を入れたこと、得意な教科、部活動や委員会など授業以外での学校での活動、学校外での地域活動やボランティア活動、取得した検定のことなどで印象に残ったことなどで大丈夫ですよ。

保護者

うちの場合は英語のことかしら。最初は苦手だったんですけど、塾の先生のアドバイスを聞きながら学習方法を工夫して力がついてきたので、今度英検も受けるんですよ。

教室長

いいですね! お子さん自身が思いつかないようなら、保護者の方から見てほめてあげたいことを伝えるのもよい方法だと思います。

保護者

親子で中学校生活を振り返るよい機会になりそうですね。では、志望理由を書く時に気をつけることはありますか?

教室長

志望理由はどの学校でも聞かれる内容ですね。志望校として選んだ理由だけでなく、入学してからやりたいことを具体的に書くのがベストです。

保護者

「中学校と同じ部活動に入って大会でよい成績を残したい」という感じですか?

教室長

そうです。志望校の特色を理解しているかどうかもチェックポイントですから、学校案内などをよく読んで学校側に「こんな人が欲しい」と思われる内容にしたいですね。

保護者

スポーツに力を入れている高校なら運動部のこと、進学校なら大学受験に焦点を当てるほうがよさそうですね。

教室長

都立高校の場合は、各高校や東京都教育委員会のホームページに「本校の期待する生徒の姿」(※)が掲載されますから必ずチェックしてください。

保護者

高校卒業後の進路の項目には将来の夢を書けばよいかしら?

教室長

高校卒業後にやりたいことを書く項目ですね。なりたい職業やその職業に就くための進学先など具体的なことも書けるとなおよいです。将来の夢のために努力していることを書くのもよいです。どの項目でもできるだけ具体的に自分の体験やエピソードを盛り込むと、印象に残りやすい自己PR文になりますよ。

保護者

いきなり文章にしないで、まず印象に残っていることをメモするように言ってみようと思います。

 

 

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文章にまとめる時のポイント

保護者

中学生くらいだと書きたいことを文章にまとめるのも苦労しそうですね。

教室長

そうですね。まず思いつくことをメモしてみましょう。

保護者

文章にまとめる時にはどんなことに気をつければよいでしょうか?

教室長

まず書きたい内容は項目ごとに1つか2つにしぼってみてください。いろいろアピールしようとして「部活動では…」「委員会では…」「学習面では…」といくつも書くとアピールしたいポイントがぼやけてしまって印象に残りにくくなってしまいます。

保護者

なるほど。ほかに気をつけることはありますか?

教室長

はい。次に気をつけたいのは1つ1つの文章は短く簡潔に書くことです。たとえば「私が将来就きたい職業は○○です。」と最初に結論を一文で書き、そのあとに理由、今努力していることと内容を深めていくと読みやすい文章になるでしょう。

保護者

都立高校のように項目が分かれているとそれぞれの内容がバラバラになってしまわないかしら?

教室長

都立高校のPRカードの書き方として、3つの項目を過去、現在、未来と考えてつながりを持たせるとよいと言われています。たとえば、「中学校生活でこんな体験をした」「将来の夢は○○だから、卒業後はこういう道に進みたい」「この高校なら夢に向かって成長できる環境があると思ったので志望した」と内容に一貫性を持たせることができると理想的な自己PR文になりますよ。

保護者

一貫性があるとまとまったよい文章になりそうですね。子どもと一緒にじっくり考えてみます!

■参照サイト
平成30年度東京都立高等学校の「本校の期待する生徒の姿」
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/archives/exam/files/guide2018/sankou3.pdf

 

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