中学受験の社会はなぜ伸び悩みやすい?

「時間をかけて覚えているはずなのに、テストになると点数が取れない……」「社会は覚えることが多すぎて、どこから手をつけたらいいのかわからない……」とお悩みではないでしょうか?
社会は「暗記すればなんとかなる」と思われがちな教科ですが、実はそうではありません。

社会は覚えるべき知識の量が多いうえに、近年の入試では「なぜそうなるのか」を考える力や、時事問題への理解も求められるようになっています。そのため、ただ暗記を繰り返すだけでは、思うように成績が上がらないことも多いです。

これから社会の対策を本格的に始めるご家庭も、すでに取り組んでいるものの成績が伸び悩んでいるご家庭も、まずは「社会でよくあるつまずき」を押さえておくことが大切です

つまずきの原因は、大きく分けて2つあります。

1つめは、丸暗記に頼ってしまっているケースです。用語の意味や背景、「なぜそうなったのか」というつながりを理解しないまま言葉だけを覚えようとすると、知識はなかなか頭に残りません。とくに興味がわかない内容を無理に詰め込もうとすると、お子さまにとっては苦痛になってしまい、定着につながりにくいものです。週テストや単元テストでは何とか得点できても、範囲がある程度広い模試で得点できないようなことになりかねません。

2つめは、「覚えたつもり」で止まっているケースです。テキストを繰り返し読んでいる「インプット学習」だけでは、理解できているかどうかがわかりにくいものです。お子さま自身で問題を解いたり、覚えた内容を口に出して説明したりする「アウトプット」の機会を増やさないと、知識はなかなか定着しません。

では、丸暗記に頼らず、確実に得点できる力を身につけるにはどうすればよいのでしょうか。ここからは、段階を追って具体的な方法を解説していきます。

 

丸暗記からの脱却!社会の成績を上げる効果的な学習法

中学受験に向けて、社会の対策を効果的に進めるには、次の3つのステップを意識することがポイントです。

①興味の入り口を作るところから始める
②声に出しながら用語を暗記する
③ニュースと学習をつなげる

それぞれ、詳しく解説していきます。

 

①興味の入り口を作るところから始める

社会の攻略で最初に大切なのは、お子さまが「興味を持てる状態」をつくることです。

興味がないまま無理に詰め込んでも、なかなか成果にはつながりません。まずは「もっと知りたい!」という前向きな気持ちを引き出すことを意識してみましょう。
興味の持たせ方は、地理・歴史・公民の分野ごとに少しずつ異なります。それぞれのコツをご紹介します。

地理|地図・図鑑・日常会話などを活用する

地理への興味を持たせるためには、地図や図鑑・地図帳をリビングなど手の届きやすい場所に置いておくのがおすすめです。

テレビのニュースや日常会話のなかで地名が出てきたら、「どこにあるんだろう?」とすぐに地図で確認する習慣をつけます。場所がわかったら、「なんでこの地域ではこれが有名なんだろう?」「海が近いから関係あるのかな?」と、理由もセットで考えてみましょう。タブレットを用いて、その地域の写真や動画を観てみるのも興味を持たせるのに効果的です。

こうして他の地域との違いや共通点を意識しながら学ぶことで、お子さまの頭のなかにある「地図」と「その知識の景色」がぐっと鮮明になり、記憶にも残りやすくなります。

 

歴史|漫画で当時のイメージとストーリーを掴む

歴史への興味づけには、漫画やYoutubeなどの動画から入るのも一つの手です。当時の服装や風景を「目で見てイメージ」できると、時代の雰囲気がぐっと掴みやすくなります。

また、歴史では「ストーリーのつながり」を意識することも大切です。ある出来事が起きると、それをきっかけに世の中が変わり、さらに次の出来事が起こるというように、歴史はひとつの流れでつながっています。

用語や人物の名前を「点」で暗記するのではなく、「何が原因で何が起きて、その結果どうなったのか」という「線」でとらえることが、得点アップへの近道です。

 

公民|ニュースや身近な生活から社会の仕組みに疑問を持つ

公民の学習では、ニュースや情報番組の活用が効果的です。

たとえば、地理で学んだ地域の特徴や、歴史で学んだ制度の成り立ちと結びつけて、「今のこの仕組みは、どうしてこうなっているんだろう?」と考えてみる視点が大切です。さらに、「海外ではどうなっているんだろう?」と日本以外の制度や考え方にも目を向けることができれば、公民への関心はぐっと深まります。

ただ、こうした視点や関心は一朝一夕で身につくものではありません。日ごろから気になったことをお子さま自身で調べる習慣がつくよう、ご家庭でもニュースに触れやすい環境を整えてみましょう。お子さまと一緒に調べてみるところから始めて、「わかったこと教えてくれない?」と声をかけて、説明を聞いてあげることも効果的です。テレビのクイズ番組なども、楽しみながら知識を広げるきっかけになります。

 

②声に出しながら用語を暗記する

用語を覚えるときは、ただ文字を目で追うだけでなく、意味を理解しながら「声に出して読む」ことを意識してみてください。

このとき、用語だけを読み上げるのではなく、教科書やテキストの写真・絵・表・グラフを指さしながらセットで声に出すのがおすすめです。目で見る情報と声に出す情報が結びつくことで、記憶が定着しやすくなります。

近年の社会の入試問題は、写真・絵・図表・グラフとあわせて出題する学校が主流になってきていますので、これらの資料に常に触れながら学習することが入試対策に直結するのです。

また、もしわからない言葉が出てきたら、そのままにしないことも大切です。テキストや用語集などですぐに調べて、資料を確認し、「納得してから覚える」という習慣をつけておくと、記憶の強度が高まります。

 

③ニュースと学習をつなげる

社会で覚えた知識は、実は普段のニュースや日常会話のなかにもたくさん溢れています。保護者さまも、「今日学校で習った内容と関係するニュースはないかな?」と少し意識してみるだけで、お子さまとの会話が広がるはずです。

お子さま自身に「気になったニュース」を集めてもらうのも方法のひとつです。ニュースから得られる情報は、公民の学習に直結するのはもちろん、選挙や文化、産業、気象現象、災害、大きなスポーツイベントといったテーマは歴史や地理ともつながっています。社会の入試問題は日本史や世界の様相を反映しています。日ごろから時事に触れておき、時事問題を自分事化して生活をリンクして考えることで、それぞれの分野で学んだ知識の理解がより深まっていきます。

そして近年の入試問題では、細かい知識をどれだけ多く覚えているかどうかを問うのではなく、知っている知識をどう関連付けて活用できるかを問うように変わってきているのです。

とはいっても、地理・歴史・公民と幅広い分野を、ご家庭だけできめ細かくフォローし続けるのは簡単ではありません。「範囲が広すぎて、どこから手をつければいいかわからない」「子どもに合わせた興味づけや背景の説明に限界を感じる……」といった場合は、個別指導塾でお子さまに合った学習プランを立ててもらうのもひとつの方法です。

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「覚えたつもり」を防ぐ!得点力アップのための問題集の活用法

ここからは、学んだ知識を着実に定着させ、「得点力」を高めるための問題集の使い方をご紹介します。ポイントはシンプルで、1冊の問題集を最低3回は繰り返すことです。

 

1周目:まずは基礎固めから

1周目では、いきなり問題を解き始めるのではなく、まずは基本事項を穴埋め形式で整理するところから始めます。1周目で、正答率が悪くても落ち込む必要はありません。
1周目の目的は、覚えていることと、覚えてないことを見極めることにあります。

8割以上覚えられたと感じたら、問題演習に進みましょう。
間違えた用語や解けなかった問題は、そのままにせず必ず解き直すことが大切です。あわせて、関連する図表や流れをノートにまとめておくと、より理解が深まります。

2周目以降:苦手をつぶす

2周目では、まずは穴埋め問題で、とくに1周目で正解できなかった問題がしっかり定着しているかを再チェックします。すぐに答えられないものがあれば、即答できるようになるまで3周目、4周目と繰り返すことが大切です。

忘れてしまうのは、よくあることです。忘れたことは覚え直せば良いのです。「まだ覚えきれていなかったことが見つかって良かったね」と前向きにとらえてもらうことがポイントです。

「次の問題集」に進みたくなったら……

知識を定着させるうえで大切なのは、次々と新しい問題集に手を出すことではなく、1冊をしっかりやりきることです。今、使っている問題集のどこから出題されても、すらすら正答を出せるようになるまで反復しましょう。

復習が不十分なまま別の問題集に進んでしまうと、同じ分野でまた同じ間違いを繰り返してしまい、苦手がいつまでも残ったままになってしまいます。「もっと良い教材があるのでは?」とつい気になってしまうこともあるかもしれませんが、これは中学受験で最も多い失敗パターンのひとつです。

まずは1冊を徹底的に使いこなすことを意識してみてください。

 

問題集で基礎を固めながら、模試も積極的に活用しよう

中学受験の社会対策では、演習量を増やすことも大切です。問題集や過去問だけでなく、模試も並行して活用していきましょう。

模試には、問題集や過去問演習だけでは得られない大きなメリットがあります。模試で出題される問題は良問が多く、その問題を解くことは絶好の「アウトプット」の機会となります。また、それは本番に近い緊張感のなかで問題を解く経験ができることです。

時間配分の感覚を掴んだり、「知っているのに思い出せない」という本番特有のプレッシャーに慣れたりするには、模試が最も効果的な練習の場になります。

さらに、模試の結果からは「今どこが足りていないか」を客観的に知ることができます。たとえば、正答率が高い問題で間違えていた場合は、基礎の定着が不十分なサインです。反対に、正答率の低い応用問題まで解けていれば、その分野は自信を持ってよいと判断できます。

模試の結果が返ってきたら、間違えた問題を「なぜ間違えたのか」まで解説書や解説動画で振り返り、問題集での復習、地図帳や資料集での確認とセットで取り組むようにしましょう。この「模試→振り返り→問題集で復習」のサイクルを回すことで、社会の得点力は着実に伸びていきます。
なお、模試の復習やどこから手をつけるべきかの判断は、ご家庭だけでは難しいこともあります。お子さまの苦手分野に合わせたフォローが必要な場合は、個別指導塾を活用するのもひとつの方法です。

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まとめ|社会への「興味」が中学受験の得点力を支える土台に!

中学受験の社会の成績を伸ばすために、押さえておきたいポイントは次の3つです。

  1. 「なぜ?」という興味を持ち、図表を活用したりして、事象や用語の背景・結果・影響まで理解すること
  2. 声に出したり図表を活用したりして保護者の方に説明したり、教科書に漢字で書いてある用語は漢字で書いたりして覚えること
  3. 問題集を3周以上繰り返し、「覚えたつもり」をなくし、1冊の問題集を抜けモレなく正答できるようにすること
 

とはいえ、社会は対策すべき範囲がとても広い教科です。他の教科の対策にも追われるなかで「どこから優先的に取り組めばいいのかわからない」「つい後回しにしてしまう」というご家庭も多いのではないでしょうか。

このように、お子さまのつまずきポイントがどこにあるか判断しづらい場合は、個別指導塾を活用するのもひとつの方法です。

東京個別・関西個別では、お子さまの理解度や志望校に合わせたオーダーメイドの学習プランをご提案しています。家庭学習のフォローから苦手単元の集中対策まで、中学受験のパートナーとしてぜひご活用ください。

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